DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

   北京五輪中断期間終了、26日ぶりの公式戦再開  4位ロッテ5連勝、5位サムソン6連勝   2位トゥサン、SKとの首位攻防戦に敗れ泥沼の9連敗

 北京五輪による中断期間が終了し、7月31日以来26日ぶりに公式戦が再開された。見事金メダルを獲得した韓国代表選手たちは、早速チームに合流し試合に出場した者もいた。また、各球場では代表選手たちをねぎらうセレモニーが開かれ、祝賀ムードに包まれた。

トゥサン 3−4 SK  (仁川・文鶴)
(勝)イ・スンホ 2勝1敗  (セーブ)ジャン 1S  (敗)イム・テフン 5勝5敗4S
本塁打) トゥサン : ホン・ソンフン 6号
 公式戦中断前8連敗だった2位トゥサンは1回表、首位を独走するSKの先発チェ・ビョンニョンから5番ホン・ソンフンの3ランで先制した。SKは2回裏トゥサンの先発ランデル(元読売)から9番チョ・ドンファへの押し出しの四球で1点を返した。チェ・ビョンニョンは2回以降得点を許さず、ランデルも5回1失点と好投した。トゥサンは6回裏から2番手イム・テフンを登板させ早目の継投に出たが、SKは7回裏五輪代表だった1番チョン・グヌ、3番キム・ジェヒョンのタイムリーで4−3と逆転した。
 SKはこのリードを3番手イ・スンホ、新外国人ジャン(元阪神)の継投で守りきり、逆転勝ちで60勝一番乗りを果たし、公式戦連覇に弾みをつけた。五輪代表だった守護神チョン・デヒョンに代わって最終回のマウンドに立ったジャンは韓国初セーブ。ホン・ソンフンの3ランを含めてわずか3安打に抑えられたトゥサンは、中断期間前からの連敗を9に伸ばし、ゲーム差なしで並んでいたハンファが敗れたため2位の座は守ったが、首位SKとのゲーム差が9.5に開いた。五輪出場者であるが、SKのチョン・グヌ、イ・ジニョンはスタメン出場し2人とも1安打ずつを放った。トゥサンのキム・ドンジュはもともと足が悪いため欠場し、イ・ジョンウク、コ・ヨンミン、キム・ヒョンスは途中出場にとどまり、打線に火がつかなかった。
 


ロッテ 11−4 ハンファ  (大田)
(勝)ソン・ミンハン 9勝3敗  (敗)チョン・ミンチョル 6勝9敗
本塁打) ロッテ : ガルシア 25,26号、チョ・ソンファン 7号、イ・デホ 16号  ハンファ : クラーク 19号
 ロッテは1回表、ハンファの先発チョン・ミンチョル(元読売)から5番ガルシア(元オリックス)の25号3ランで先制した。ハンファは3回裏ロッテの先発ソン・ミンハンから2番ソン・グァンミンのタイムリー、3番クラークの3ランで4−3と逆転した。だがロッテは4回表ガルシアの2打席連続となる26号本塁打で、4−4の同点とすると、5回表3番チョ・ソンファンの2ランで勝ち越した。ソン・ミンハンはこれ以上失点を許さず、7回途中でマウンドを2番手ヨム・ジョンソクに譲った。ロッテ打線は終盤に爆発し、8回表ハンファの3番手マ・ジョンギルから五輪代表だった4番イ・デホに2ランが出て、9回表ハンファの5番手ク・デソン(元オリックス)からチョ・ソンファン、ガルシアのタイムリーで3点を追加した。
 カン・ヨンシク、キム・サユルのリリーフ陣も相手に反撃を許さず、ロッテが中断期間前からの連勝を5に伸ばし、5位サムソンと0.5ゲーム差の4位の座を守った。決勝2ランを打ったチョ・ソンファンが3安打3打点、キム・テギュン(ハンファ)と並ぶ26号本塁打を打ったガルシアが4安打2本塁打6打点、1番キム・ジュチャンが3安打と活躍。五輪代表だったロッテのイ・デホ、カン・ミンホはフル出場し、ハンファのキム・ミンジェは代打で途中出場した。ハンファではソン・グァンミンが3安打1打点と活躍したが、4位ロッテとのゲーム差が3に縮まり、2位トゥサンから5位サムソンまでのゲーム差は3.5に縮まり混戦となってきた。
 

サムソン 5−2 ヒーローズ  (ソウル・木洞)
(勝)イ・サンモク 6勝6敗  (セーブ)オ・スンファン 1勝1敗27S  (敗)マ・イリョン 9勝8敗
本塁打) サムソン : チェ・テイン 7号、パク・ソンミン 11号
 サムソンは3回表ヒーローズの先発マ・イリョンから7番チェ・テインの本塁打、3番ヤン・ジュンヒョクのタイムリーで2点を先制し、5回表4番パク・ソンミンの3ランでリードを広げた。ヒーローズはその裏サムソンの先発イ・サンモクから8番カン・グィテのタイムリーで2点を返した。通算100勝のかかったイ・サンモクは6回途中でマウンドを2番手チョン・ヒョヌクに譲り、後を託した。打線はイ・ジョンホなどのリリーフ陣から得点を奪えなかったが、チョン・ヒョヌク、守護神オ・スンファンが相手の反撃を断ち、5位サムソンが6連勝でこちらも5連勝と勢いに乗る4位ロッテとのゲーム差0.5を守った。
 イ・サンモクは100勝に王手をかけてから2ヶ月以上、8試合にわたって勝利することができず3連敗していたが、打線の援護もあり9度目の正直で史上19人目の通算100勝を達成した。今季37歳となったイ・サンモクは、高校卒業後1990年サムソンへ入団し、ハンファ、ロッテなどを渡り歩いた19年目のベテランで、今季サムソンに復帰し先発として活躍していた。ヒーローズでは39歳のベテランの1番チョン・ジュンホが3安打と活躍。五輪代表選手はサムソンのチン・ガビョンは欠場し、あまり登板できなかった守護神オ・スンファンはセーブ数トップとなる27セーブ目をあげた。ヒーローズでは五輪代表のイ・テックンは欠場した。

(9度目の挑戦で通算100勝を達成したイ・サンモク。)
    

キア 2−4 LG  (ソウル・蚕室)
(勝)オクスプリング 9勝8敗  (セーブ)チョン・ジェボク 4勝7敗8S  (敗)デービス 2勝2敗
本塁打) LG : チョ・インソン 5号
 LGは1回裏キアの先発デービスから2番パク・ヨンテクのタイムリー、5番チェ・ドンスの犠牲フライで2点を先制した。LGの先発オクスプリング(元阪神)は5回まで無失点に抑えていたが、キアは6回表2番イ・ジョンボム(元中日)のタイムリーで1点を返した。デービスは6回を2失点と好投したが打線の援護がなく、LGは8回裏キアの2番手イム・ジュンヒョクから8番チョ・インソンの2ランで貴重な追加点をあげた。キアは9回表LGの4番手チョン・ジェボクから代打の大卒新人ナ・ジワンのタイムリーで1点を返したが、反撃もここまでだった。
 LGは圧倒的最下位ながら五輪中断期間終了後は白星スタートで、7回を1失点に抑えたオクスプリングはチーム最多の9勝目。敗れた6位キアは打線がつながらず、5位サムソンとのゲーム差が3に開き、ロッテを含めた3チームでの4位争いから一歩後退した。五輪代表では大活躍したキアのイ・ヨンギュが1番でスタメン出場し、1安打と健在をアピールした。