DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

   4位ロッテ4連勝、5位サムソン5連勝とし烈な4位争い  2位トゥサン、まさかの8連敗

 全員プロ選手から構成される韓国代表が北京五輪(8月13−23日)に出場するため、公式戦は7月31日で一旦中断となり、8月26日から再開される予定。(再開後の日程は未発表)

SK 4−8 サムソン  (大邱
(勝)クォン・ヒョク 5勝  (敗)イ・スンホ 1勝1敗
本塁打) サムソン : パク・チンマン 4号
 サムソンは1回裏SKの先発チェ・ビョンニョンから5番チェ・ヒョンウのタイムリーで1点を先制したが、SKは2回表サムソンの先発チョン・ビョンホから8番キム・ガンミン、9番の大卒新人モ・チャンミンのタイムリーで2−1と逆転し、3回表サムソンの2番手ユン・ソンファンから代打キム・ジェヒョンのタイムリー、4番パク・チェホンの内野ゴロの間に2点を追加した。サムソンは3回裏SKの3番手ユン・ギルヒョンから6番パク・チンマン、7番チェ・テインのタイムリーで4−4の同点に追いつくと、4回裏SKの5番手イ・スンホからチャンスを作ると、代わったSKの6番手チョ・ウンチョンから4番チン・ガビョンのタイムリー、パク・チンマンの3ランで8−4と逆転した。
 5位サムソンは4回以降クォン・ヒョク、チョン・ヒョヌク、チョ・ヒョングン、守護神オ・スンファンの継投で相手の反撃を断ち、5連勝と好調を維持し北京五輪の中断期間に突入し、4位ロッテとのゲーム差0.5を守った。5番手チョン・ヒョヌクが4回を無失点と好投し、打線ではパク・チンマンが3安打1本塁打5打点と活躍。一方首位SKは7月になり投手陣が打たれる場面が目立ち調子を落としたものの、2位トゥサンに8.5ゲーム差とまだまだ余裕があり、連覇へ向けてどのように手綱を締めなおしていくかが注目される。


ロッテ 9−6 トゥサン  (ソウル・蚕室)
(勝)キム・イリョプ 1勝2敗  (セーブ)カン・ヨンシク 5勝2敗2S  (敗)イ・ウォンジェ 1勝4敗
本塁打) ロッテ : イ・デホ 15号、ガルシア 24号
 ロッテは1回表トゥサンの先発イ・ウォンジェから5番ガルシア(元オリックス)、6番カン・ミンホのタイムリーで3点を先制し、トゥサンはその裏ロッテの先発ホ・ジュンヒョクから4番キム・ドンジュ、5番チェ・ジュンソクのタイムリーで3−3の同点に追いついた。ロッテは2回表先頭の1番チョ・ソンファンが四球で出塁すると、ここでトゥサンは2番手イ・ヘェチョンを登板させたが、4番イ・デホが2ランを打ち勝ち越すと、5回表トゥサンの3番手クム・ミンチョルからガルシアの2ランでリードを広げた。
 トゥサンは5回裏ロッテの3番手イ・ヨンフンから2番コ・ヨンミン、3番キム・ヒョンスのタイムリーで2点を返し、6回裏ロッテの4番手ヨム・ジョンソクから代打チェ・ジュファンのプロ3年目にして初打点となるタイムリーで7−6と1点差に迫った。ロッテは7回表トゥサンの5番手イム・テフンからイ・デホのタイムリーなどで2点を追加すると、その後は5番手カン・ヨンシクが最後まで相手の反撃を断ち、4連勝で4位の座を守り、サムソン、キアとの激しい4位争いを繰り広げながら北京五輪の中断期間に入った。
 ロッテでは2回途中から登板し4回途中まで無失点に抑えた米国マイナーリーグ出身の2番手キム・イリョプが、2年目にして韓国初勝利。打線ではイ・デホ、ガルシアが3打点と活躍。一方2位トゥサンは相手を上回る14安打を放ちながら、投手陣が踏ん張りきれず失点を重ね、8連敗と最悪の結果で中断期間に突入することとなった。またウリに勝った3位ハンファとゲーム差なしで並ばれた。 

(2回表決勝2ランを打つなど大活躍のイ・デホ。) 


ハンファ 4−2 ウリ  (ソウル・木洞)
(勝)ク・デソン 2勝1敗  (セーブ)トーマス 3勝4敗26S  (敗)ファン・ドゥソン 6勝6敗8S
本塁打) ハンファ : キム・ミンジェ 5号
 ハンファは2回表ウリの先発キム・スギョンから9番キム・ミンジェ本塁打で1点を先制し、ウリは3回裏ハンファの先発ソン・ジヌ(史上最多の通算207勝)から2番チョン・ソンフンのタイムリーで同点とした。ハンファは4回表8番シン・ギョンヒョンのタイムリーで1点を勝ち越すが、ウリは6回裏ハンファの2番手ユン・ギュジンから3番イ・テックンのタイムリーで2−2の同点とする。ハンファは8回表ウリの2番手ファン・ドゥソンからチャンスを作ると、代わったウリの3番手ノ・ファンスから3番クラークの犠牲フライで1点を勝ち越し、7番ハン・サンフンもウリの4番手ソン・シニョンから押し出しの死球を受け、もう1点を追加した。
 3位ハンファはその後ク・デソン(元オリックス)、守護神トーマス(元北海道日本ハム)の継投で相手の反撃を断ち、ロッテに敗れた2位トゥサンとゲーム差なしで並び北京五輪の中断期間に入ることができた。ハンファは今季キム・テワン、ユン・ギュジンなどの若手が主軸として成長し、26セーブ目をあげセーブ王争いトップタイに並んだ守護神トーマス、クラークなど外国人選手の活躍もあり、しっかりと上位に残っている。一方新球団ウリはこの試合も無駄な四死球が目立つなど、戦力的には悪くはないものの稚拙な試合運びが目立ち、加入金未納問題やメインスポンサーの撤退宣言など、グラウンド外の騒動ばかりが話題を呼びファンの新規開拓にも成功せず、プロ野球界に新風を巻き起こすことはできていない。
   

LG 0−5 キア  (光州)
(勝)イ・ボムソク 7勝7敗  (敗)チョン・チャンホン 3勝12敗
本塁打) キア : イ・ジェジュ 10号
 キアは2回裏LGの先発の高卒新人チョン・チャンホンから8番キム・ジュヒョンの犠牲フライで1点を先制し、3回裏3番チャン・ソンホ、5番イ・ヒョンゴンのタイムリーで2点を追加した。先発イ・ボムソクも好投し、キアは5回裏LGの3番手イ・ジェヨンから4番イ・ジェジュの本塁打、7回裏LGの5番手キョン・ホンホからイ・ヒョンゴンのタイムリーで1点ずつを追加した。イ・ボムソクは7回表ピンチを招いて降板すると、ここで12勝と現在最多勝トップのエースのユン・ソンミンが2番手で登板し、相手に反撃を許さない。
 9回表には守護神ハン・ギジュが登板ししっかり抑え、6位キアが完封リレーで最下位LGに快勝し、4位ロッテ、5位サムソンとのゲーム差を守りし烈な4位争いに生き残り北京五輪の中断期間に入った。4月は圧倒的な最下位に低迷していたキアは7月に入り調子を上げ、勝率5割近くまで戻し終盤戦に望みをつないだ。断トツの最下位をひた走るLGでは高卒新人チョン・チャンホンが10連敗と、チームの低迷を象徴するかのような散々な成績で、打線もなすすべなく4安打に抑えられ、このままでは2年ぶりの最下位でシーズンを終えることが濃厚である。

(7月最後の試合にも勝利した好調キアの選手たち。)