DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

   2位トゥサン6連敗  ロッテ、SKそろって勝率5割復帰

 
SK 3−6 サムソン  (大邱
(勝)ペ・ヨンス 7勝6敗  (セーブ)オ・スンファン 1勝1敗26S  (敗)キム・グァンヒョン 11勝4敗
本塁打) SK : チェ・ジョン 7号、チョン・サンホ 5号  サムソン : チェ・ヒョンウ 15号
 SKは2回表サムソンの先発ペ・ヨンスから5番チェ・ジョンの本塁打で1点を先制した。サムソンは3回裏SKの先発キム・グァンヒョンから1番パク・ハニのタイムリーで同点に追いつくと、4回裏5番チェ・ヒョンウの本塁打で2−1と逆転した。ペ・ヨンスは6回途中まで1失点と好投し、クォン・ヒョク、チョン・ヒョヌクのリリーフ陣も強力なSK打線に反撃を許さない。SKも4回途中から新外国人ジャン(元阪神)を初登板させ、ジャンは6回までの2回と3分の1を無失点に抑え、上々の韓国デビューを飾った。
 サムソンは8回裏SKの5番手チョン・デヒョン、6番手カ・ドゥギョムからチェ・ヒョンウ、6番チェ・テイン、7番パク・ソンミンのタイムリーで4点を追加し、ダメを押した。SKは9回表サムソンの5番手キム・ムンスから代打チョン・サンホの2ランで反撃したが、最後は守護神オ・スンファンが抑え、4位サムソンが4連勝で6月18日以来41日ぶりとなる勝率5割に復帰した。最近復調気味のペ・ヨンスは7月だけで3勝を記録し7勝目。オ・スンファンはセーブ王争い単独トップの26セーブ目。逆転決勝本塁打など2打点と活躍した左の大砲チェ・ヒョンウは、プロ通算5年目ながら資格があるため新人王最有力候補にあがっている。
 首位SKは連勝が4で止まり、北京五輪でも活躍が期待される若きエースのキム・グァンヒョンは、自身の連勝も5で止まり、5月31日のサムソン戦以来約2ヶ月ぶりの黒星を喫し、今季サムソン戦はこれで3敗目と完全に苦手にしている。

(4回裏決勝逆転本塁打を打ったチェ・ヒョンウ。)
 

ロッテ 4−3 トゥサン  (ソウル・蚕室)
(勝)カン・ヨンシク 5勝2敗  (敗)レイアー 6敗
本塁打) トゥサン : ホン・ソンフン 5号
 トゥサンは4回裏ロッテの先発ソン・スンジュンから6番ホン・ソンフンの3ランで先制し、今季初先発のキム・サンヒョンも5回を無失点と好投し、イ・ジェウ、イム・テフンのリリーフ陣も相手に得点を与えない。だがロッテも5回以降キム・イリョプ、イ・ヨンフン、ヨム・ジョンソクなどのリリーフ陣が力投し、追加点のピンチを何とかしのいでいった。するとロッテは9回表トゥサンの守護神チョン・ジェフンから5番ガルシア(元オリックス)の2点タイムリーで1点差とし、代わったトゥサンの5番手レイアーから6番カン・ミンホの犠牲フライで3−3の同点に追いついた。
 試合はこのまま延長に突入し、勢いに乗るロッテは10回表レイアーから2番キム・ジュチャンのタイムリーで1点を勝ち越し、リリーフ陣に大きな不安がある中、最後は9回途中から登板したカン・ヨンシクが抑え、ロッテが逆転勝ちし延長戦を制し、勝率5割に復帰し、同じく勝率5割でサムソンと同率4位に並んだ。4位争いはサムソン、ロッテ、キアの3チームが1.5ゲーム差以内にひしめく激戦となっている。一方投打がかみ合わない2位トゥサンはまたもや接戦を落とし6連敗で、ウリに勝った3位ハンファとのゲーム差が1に縮まった。5月末にトゥサンに入団した外国人選手レイアーは、一時期2軍にも降格したがまったくその力を発揮できず、リリーフ登板とはいえ勝ち星なしの6連敗で完全に立場がなくなった。唯一の打点となる3ランを打ったホン・ソンフンが3安打と活躍。

(10回裏を三者凡退で抑え、5勝目をあげたカン・ヨンシク。)
 

ハンファ 10−6 ウリ  (ソウル・木洞)
(勝)アン・ヨンミョン 7勝2S  (敗)マ・イリョン 9勝7敗
本塁打) ウリ : ブランボー 13号、チョン・ジュンホ 1号
 ハンファは1回表ウリの先発マ・イリョンから4番キム・テギュンのタイムリーで1点を先制したが、ウリはその裏ハンファの先発ユ・ウォンサンから6番ソン・ジマン、7番カン・ジョンホのタイムリーで4−1と逆転した。ウリは3回裏ハンファの2番手アン・ヨンミョンから4番ブランボー(元オリックス)が、木洞野球場史上初となる場外本塁打を打ち1点を追加した。ハンファは4回表1番ソン・グァンミンのタイムリーで1点を返したが、ウリは5回裏1番チョン・ジュンホ本塁打で1点を追加した。
 ハンファは6回表ソン・グァンミン、3番イ・ボムホのタイムリーで6−5と1点差に迫ると、代わったウリの2番手チョ・ヨンフンかキム・テギュン、5番キム・テワンのタイムリーで8−6と一気に逆転した。ハンファは7回表にもウリの4番手ノ・ファンスから途中出場の9番ユン・ジェグクのタイムリーなどで2点を追加し、その後はク・デソン(元オリックス)、ユン・ギュジンなどの継投で相手の反撃を断ち、一気に逆転勝ちした。これで3位ハンファは、ロッテに敗れた2位トゥサンとのゲーム差を1に縮めた。
 ハンファの2番手として4回を2失点に抑えたアン・ヨンミョンは今季勝ち運に恵まれ7勝目。16安打と爆発した打線では、ソン・グァンミン、主砲キム・テギュンがそれぞれ3安打2打点と活躍。一方メインスポンサーのウリタバコ社が、今後の球団への資金提供の中断を示唆したウリヒーローズは、その前途を象徴するかのような逆転負けだった。
 

LG 0−5 キア  (光州)
(勝)デービス 2勝1敗  (敗)オクスプリング 8勝8敗
本塁打) キア : イ・ジェジュ 9号
 キアは2回裏LGの先発オクスプリング(元阪神)から7番キム・ジュヒョンのタイムリーで1点を先制し、4回裏1番イ・ヨンギュのタイムリーで2点、5回裏5番イ・ジェジュの2ランで5−0とリードを広げ、オクスプリングをノックアウトした。キアの先発の新外国人デービスは、8回を無失点に抑え、被安打もわずか1とすばらしい内容だった。9回表は2番手ユ・ドンフン、3番手ヤン・ヒョンジョンが抑え、キアが完封勝ちで4位サムソン、ロッテとのゲーム差1.5を守り、し烈な4位争いに生き残っている。
 キア打線では元メジャーリーガーの4番チェ・ヒィソプが3安打と活躍し、7月になってからの1軍復帰後は好調を維持している。一方最下位LGは頼みのオクスプリングが5回途中5失点といいところがなく、打線もわずか2安打に抑えられ4連敗。