DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

   首位SK、延長15回の激闘を制す  7位ウリ、高津(元東京ヤクルト)の韓国初セーブで3連勝

ハンファ 1−2 SK  (仁川・文鶴)
(勝)キム・ウォンヒョン 7勝2敗2S  (敗)キム・ヒョンミン 1勝1敗
 ハンファは4回表SKの先発イ・スンホから1番チュ・スンウのタイムリーで1点を先制し、今季復活を遂げつつあるイ・スンホはここで降板し、2004年以来4年ぶりとなる先発での勝利はならなかった。SKは5回裏ハンファの先発ユ・ウォンサンから1番イ・ジニョンの犠牲フライで1−1の同点に追いつく。このあと特にSKが勝ち越しのチャンスを作るが、6回以降ク・デソン(元オリックス)、ユン・ギュジンなどの継投に抑えられてしまう。一方SKのチョン・ウラム、チョ・ウンチョン、チョン・デヒョンなどのリリーフ陣もハンファに得点を許さない。
 SKは9回裏ハンファの4番手マ・ジョンギルからサヨナラ勝ちのチャンスを作るが、代わったハンファの5番手トーマス(元北海道日本ハム)に抑えられ、試合は延長に突入した。SKは11回以降キム・ウォンヒョンを登板させ、ハンファもトーマスが好投し試合はいつ決着がつくとも知れない状況となった。だがリリーフ陣の手薄なハンファは14回から登板した6番手キム・ヒョンミンが、15回裏敬遠2個もあり満塁のピンチを招くと、ここで4番キム・ジェヒョンがサヨナラヒットを打ち、5時間9分の熱戦に終止符を打った。
 公式戦で延長15回まで突入したのは、2001年5月6日のトゥサン−LG戦以来7年ぶり13度目。なお、今季から延長戦の回数制限がなくなったことにより、2002年に開場した文鶴野球場での公式戦で延長13回以降が行われたのは初めてとなった。延長11回から15回まで投げぬき無失点に抑えたキム・ウォンヒョンが7勝目。なお、3番パク・チェホンは13回裏ヒットを打ち、プロ13年目にして史上10人目の通算1500本安打を達成し、この試合では3安打と活躍した。敗れたハンファはロッテがキアに勝ったため、4位に後退。

(延長15回裏サヨナラヒットを打ったキム・ジェヒョン。)
 
サムソン 2−1 トゥサン  (ソウル・蚕室)
(勝)ユン・ソンファン 5勝8敗  (セーブ)オ・スンファン 1勝1敗20S  (敗)イム・テフン 4勝3敗2S
本塁打) サムソン : チェ・ヒョンウ 11号
 トゥサンは1回裏サムソンの先発イ・サンモクから3番キム・ヒョンスの併殺打の間に1点を先制し、先発ランデルもパーフェクトピッチングを続けるが打線の援護がなかった。サムソンは5回表、この試合の初安打が5番チェ・ヒョンウの同点本塁打となり、1−1の同点に追いつく。イ・サンモクは6回途中で降板し、2番手チョ・ヒョングン、ユン・ソンファンを好投し勝ち越し点を許さない。ランデルも7回1失点と好投した。
 サムソンは9回表トゥサンの2番手イム・テフンから、代打の高卒新人ウ・ドンギュンのタイムリーで1点を勝ち越すと、最後は守護神オ・スンファンが抑え、投手戦を制し逆転勝ちした。オ・スンファンはセーブ王争いトップの20セーブ目で、3年連続20セーブを達成。5回表同点本塁打を打った若き左の大砲チェ・ヒョンウは、チーム最多の11本塁打を記録し、うち5本がトゥサン戦とすっかり得意にしている。2位トゥサンはチャンスであと一本が出ず相手を突き放せず、ハンファに勝った首位SKとのゲーム差が今季最大の10に開いてしまった。


キア 4−5 ロッテ  (釜山・社稷
(勝)カン・ヨンシク 4勝2敗1S  (敗)イ・ボムソク 4勝5敗
本塁打) キア : ナ・ジワン 1号  ロッテ : ガルシア 17号
 キアは1回表ロッテの先発チョ・ジョンフンから5番チェ・ジョンボムのタイムリーで1点を先制し、ロッテは3回裏キアの先発の新外国人ディアス(元北海道日本ハム)から3番チョ・ソンファンのタイムリーで2−1と逆転した。だがキアは4回表7番の高卒新人キム・ソンビンのタイムリーで同点とし、5回表3番の大卒新人ナ・ジワンのプロ初本塁打で3−2と逆転した。6回表には8番チャ・イルモクのタイムリーで1点を追加した。ロッテは6回裏6番ガルシア(元オリックス)の本塁打で1点差とした。
 ロッテは9回裏キアの2番手イ・ボムソクから7番ソン・グァンミンのタイムリーで4−4の同点に追いつき、ここで代わったキアの3番手ユ・ドンフンから9番パク・キヒョクは内野ゴロに倒れたが、本塁への送球が間に合わず3塁走者が生還し、ロッテがサヨナラ勝ちで連敗を4で止めた。さらに0.5ゲーム差で追っていたハンファがSKに敗れたため、1日で3位に復帰した。9回表3番手として登板したカン・ヨンシクが4勝目。キアは最近失点を重ね信頼を失っていた守護神ハン・ギジュを抑えからはずしたのが響き、逆転負けを喫した。ナ・ジワンが3安打1本塁打と活躍。

  
LG 1−4 ウリ  (ソウル・木洞)
(勝)イ・ヒョンスン 5勝4敗  (セーブ)高津 1S  (敗)オクスプリング 7勝4敗
 LGは3回表ウリの先発イ・ヒョンスンから3番アン・チヨンのタイムリーで1点を先制した。ウリは4回裏LGの先発オクスプリング(元阪神)から4番ブランボー(元オリックス)、5番ソン・ジマンのタイムリーで2−1と逆転した。イ・ヒョンスンは5回1失点で降板し、ウリは6回以降パク・チュンス、ノ・ファンスと継投策に出る。オクスプリングは何度もピンチを招いたが、6回を2失点に抑えた。LGは8回表同点のチャンスを作ったが、ウリの4番手の新外国人高津(元東京ヤクルト)に抑えられてしまう。
 ウリは8回裏LGの4番手チョン・ジェボクから8番キム・ドンス、途中出場の1番チョン・スソンのタイムリーで2点を追加し、高津が相手の反撃を断ち、ウリが3連勝と調子は上向きで6月を終えることができた。韓国初セーブをあげた高津は、日本プロ野球、米国メジャーリーグ韓国プロ野球すべてでセーブを記録した初の選手となった。最下位LGは3連敗で、7位ウリとのゲーム差が7に開きまったく光明が見えない。

(韓国初セーブをあげた新外国人高津。)