2年ぶり2度目の韓国シリーズ優勝へ
2021年の韓国シリーズ優勝から一転、2022年は序盤の出遅れが響きレギュラーシーズンでキウムヒーローズと同率3位ながら直接対決で負け越したため4位扱いとなり、準プレーオフでキウムに敗れたＫＴウィズ。イ・ガンチョル監督は就任5年目を迎え、投打ともに戦力は充実し4年連続のポストシーズン進出、2年ぶり2度目の韓国シリーズ優勝は可能達成な目標と言える。
【投手陣】
〈先発〉
ソ・ヒョンジュン、コ・ヨンピョ、ベンジャミン、◎サルサー、ペ・ジェソン、オム・サンベク
〈リリーフ〉
チュ・グォン、キム・ミンス、パク・ヨンヒョン、シン・ビョンニュル、イ・チェホ、△シム・ジェミン、キム・ジェユン
注 ： ◎は新加入、△は左腕
先発投手陣は質が高く、韓国人ではアンダースローのコ・ヨンピョ、21歳のソ・ヒョンジュンが2022年はチーム最多タイの13勝と活躍した。特に2020年の新人王ソ・ヒョンジュンには2023年9～10月の杭州アジア競技大会野球韓国代表への選出が期待される。外国人選手では2022年シーズン途中から契約した左腕ベンジャミンが安定した内容で信頼を勝ち取り、4月1日のレギュラーシーズン開幕戦で開幕投手を務めることになっている。新外国人選手サルサーも先発投手陣での活躍が期待される。
リリーフでは2022年に33セーブを記録したキム・ジェユンが抑え、キム・ミンス、チュ・グォン、シム・ジェミンなどが中継ぎを任されると思われる。プロ2年目で19歳のパク・ヨンヒョンのさらなる成長が望まれる。
【打撃陣】
〈先発予想〉
捕手：チャン・ソンウ
一塁：パク・ピョンホ
二塁：オ・ユンソク
三塁：ファン・ジェギュン
遊撃：◎キム・サンス
外野：アルフォード、△カン・ベッコ、ペ・ジョンデ
ＤＨ：△チョ・ヨンホ
〈控え〉
(捕手) キム・ジュンテ、カン・ヒョヌ
(内野手) パク・キョンス、オ・ユンソク、シン・ボンギ、チャン・ジュヌォン
(外野手) ムン・サンチョル、△キム・ミンヒョク、ソン・ミンソプ、△ホン・ヒョンビン
注 ： △は左打者、◎は新加入。
近年ショートで活躍していたシム・ウジュンが兵役により軍へ入隊したため、サムソンライオンズの主力として活躍しFA（フリーエージェント）となっていた内野手キム・サンスと契約し戦力の低下を防いだ。打線の中軸は23歳で韓国を代表する打者に成長しつつあるカン・ベッコで、2022年は負傷で調子が回復しないまま終わったが、2023年は復調し活躍すると思われ、杭州アジア競技大会野球韓国代表への選出が期待される。
36歳にして自身6度目の本塁打王となったパク・ピョンホ、2022年シーズン途中から契約し勝負強い打撃を見せた外国人選手アルフォードがカン・ベッコと並び中軸を打つと思われる。他にも35歳のファン・ジェギュン、39歳のパク・キョンスなどのベテランも控え、そのほかには正捕手チャン・ソンウや外野のペ・ジョンデなども健在であり、比較的年齢構成のバランスがとれている。そのため若手が一軍で活躍する機会にはあまり恵まれないかもしれないが、捕手では21歳のカン・ヒョヌ、内野手では22歳のリュ・ヒョニン、高卒新人ソン・ミンソクなどの成長に期待したい。
【本拠地】
水原ＫＴウィズパーク
ＫＴウィズの本拠地・水原（スウォン）はソウルから南へ約40kmに位置し、中心市街地を囲む世界文化遺産の華城（ファソン）の城郭都市である。総合運動場は華城から2km北西に離れ、その北端に水原ＫＴウィズパークがある。かつては水原公設運動場野球場として2000年から2007年まで現代ユニコーンズ（解散）の本拠地として利用されていた。ＫＴウィズが創設され一軍へ参入した2015年、観客席の増設工事などで大幅にリニューアルされ本拠地として使用している。観客席はチームカラーの赤で統一され、外野には大型の電光掲示板が設置され内部の通路には多様な売店も並ぶなど快適な観戦環境が提供されている。
［交通アクセス］
近隣に鉄道の駅はない。ソウルからの首都圏電鉄、大田（テジョン）や釜山（プサン）などからの長距離列車が停車するKORAIL水原駅からはタクシーで20分程度。水原駅からは7770番などのバスも運行されている。
また、ソウル市内からはソウルメトロ2・4号線の舎堂(サダン)駅から水原方面への7770番バスが球場北西側のバス停に止まる。
（文責：ふるりん）
