DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

2020年レギュラーシーズン、5月5日開幕へ

 感染症の拡大で例年より開幕が大幅に遅れた2020年レギュラーシーズンは、5月5日にようやく無観客で開幕する。本来は3月28日に開幕予定だったが、2月末にまず3月14日から25日に予定されていた示範競技が全試合中止となり、レギュラーシーズン開幕も何度か延期されてきた。また3月中旬までに国外からのキャンプから帰国してきた各球団は、対外試合を禁止され球団内の練習試合で調整を続けてきた。そして4月21日から5月1日まで各球団6試合ずつ他球団との練習試合が実施され、レギュラーシーズン開幕に向けての調整の場となった。開幕から当面は無観客で試合が行われるが、今後の状況を見て10%、20%、50%など段階的な観客の入場を検討している。

 1月中に決定した事項を含め、2020年シーズンは以下の点が変更されている。

 

1.ダブルヘッダー、月曜日開催の実施

 開幕が当初の3月28日より38日も遅れる2020年レギュラーシーズンであるが、2019年と同じく各球団144試合ずつが予定されている。試合消化を早めるため、5月12日以降、試合が雨天などで実施できない場合は翌日以降にダブルヘッダーで開催される。また日曜日の試合が同様の理由で月曜日に順延されることがある。ダブルヘッダー、月曜日開催ともに延長戦はなく、酷暑のため7月と8月は行われない。

 

2.オールスター戦中止など日程の再編成

 開幕が38日も遅れることにより、2020年シーズンはオールスター戦が中止となった(もともと日程は未定だった)。なお、開幕を3月28日としていた当初の試合日程は再編成され、1年延期された2020年東京オリンピックによる中断期間(7月24日~8月10日)にも試合が行われる。

  

3.外国人選手制度

 2019年までは1球団につき3名(ただし投手のみ、または野手のみ3名は認められない)まで外国人選手と契約でき、1試合の出場はうち2名のみとされてきたが、2020年シーズンからは1試合に3名全員出場できるようになった。

 

4.負傷者名簿制度、出場エントリーの増員

 選手が負傷などで試合に出場できない場合、最大30日まで負傷者名簿に申請することができ、登録は抹消されるが登録日数は認められる。また出場エントリーを従来の27名から28名、出場は25名から26名と1名ずつ増やす。なお8月18日以降は5名ずつさらに増やし、エントリーは33名、出場は31名までとなる。

 

5.シーズンの順位決定、韓国シリーズについて

 2019年のレギュラーシーズンは144試合を終えてトゥサンとSKが同じ勝率で並び、直接対決で勝ち越していたトゥサンが優勝となり韓国シリーズへ出場する権利を得た。2020年のレギュラーシーズンで最終戦を終え2チームが同じ勝率で1位だった場合、ポストシーズン(レギュラーシーズンの上位5チームが出場)のワイルドカード決定戦の前に1位決定戦を行う。なお3チーム以上が同率1位だった場合、該当チーム間の勝敗などで決定する。

 韓国シリーズは2019年までレギュラーシーズン優勝チームが最大4試合(第1,2,6,7戦)本拠地で開催できたが、2020年より最大5試合(第1,2,5,6,7戦)開催できる。

 

6.ポストシーズン:準プレーオフの縮小

 ポストシーズンについて、ワイルドカード決定戦(4位-5位)、準プレーオフ(3位-ワイルドカード決定戦勝者)、プレーオフ(2位-準プレーオフ勝者)、韓国シリーズ(1位-プレーオフ勝者)の順序に変更はないものの、レギュラーシーズン開幕が38日も遅れることで3戦先勝で最大5試合の準プレーオフは2戦先勝で最大3試合に縮小される。ワイルドカード決定戦(5位は2連勝しないと準プレーオフへ進出できない:最大2試合)、プレーオフ(3戦先勝制:最大5試合)、韓国シリーズ(4戦先勝制:最大7試合)には変更ない。なお、ポストシーズンは日中も気温が上がらなくなる11月15日以降まで日程の消化がかかると予想されるため、対戦カードにかかわらず室内で試合が開催可能なキウムの本拠地:高尺スカイドームでの中立地開催も検討されている。

 

7.ビデオ判読(判定)について

 試合中に審判の裁量によるビデオ判読(判定)が1回認められていたが、2020年より廃止される(両チームのベンチからは2回ずつ認められている)。またビデオ判読は最長5分から3分までに短縮され、3分が経過しても判断できない場合は審判の元の判定がそのまま適用される。

 

【2020年レギュラーシーズン 開幕戦】

ハンファ(サーポルド)-SK(キンガム) 仁川
トゥサン(アルカンタラ)-LG(チャ・ウチャン) ソウル・蚕室
ロッテ(ストレイリー)-KTデスパイネ) 水原
キウム(ブリガム)-キア(ヤン・ヒョンジョン) 光州
NC(ルチンスキー)-サムソン(ペク・チョンヒョン) 大邱

※ 全試合無観客で5月5日14時開始。( )内は予告先発投手。

 

 

(文責:ふるりん