年間総合優勝を決める2019年プロ野球ポストシーズンが、10月3日(木)に開幕する。
ポストシーズンは10チーム中、レギュラーシーズン上位5チームが出場する。最初に4位のLGが5位のNCと対戦するワイルドカード決定戦(最大2試合)が10月3日14時(木曜ではあるが開天節の休日)より、LGの本拠地・蚕室野球場(ソウル特別市)で開始される。なお、LGは3日の第1戦に勝利した時点で、10月6日(日)に第1戦が予定されるレギュラーシーズン3位・キウムとの準プレーオフへ進出する。なお、NCは第1戦に勝っても10月5日(土)14時からの第2戦(蚕室)にも勝たないと、準プレーオフへ進出することはできない(10月4日は蚕室野球場に隣接する蚕室主競技場で全国体育大会の開幕式が行われるため、警備などの都合によりプロ野球は開催しないことになった)。延長15回を終えて引き分けの場合はレギュラーシーズン上位であるLGの勝利とみなされ、15回表にNCが得点できなかった場合は15回裏のLGの攻撃はなしで試合終了となる。なお、第2戦まで行われた場合、準プレーオフ第1戦は10月7日(月)となる。
レギュラーシーズン3位・キウムとワイルドカード決定戦勝者との準プレーオフ、同2位・SKと準プレーオフ勝者とのプレーオフ(10月14日以降に第1戦を予定)は、ともに5試合で先に3勝したほうが勝ち抜けとなる。レギュラーシーズン1位・トゥサンとプレーオフ勝者との韓国シリーズ(10月22日以降に第1戦を予定)は、7試合で先に4勝したほうが年間総合優勝となる。なお、雨天などにより試合が順延された場合は、その後の日程も1日ずつ順延となる。
ワイルドカード決定戦・第1戦の予告先発はLGがケリー(※29試合・14勝12敗・防御率2.55)、NCがフリードリック(※12試合・7勝4敗・防御率2.75)と発表された。両チームのポストシーズンでの対戦は2014年準プレーオフ、2016年プレーオフと2回あり、1勝1敗となっている。2015年より10球団制となったことで開始されたワイルドカード決定戦は、過去4回はいずれもレギュラーシーズン4位チームが勝利し準プレーオフへ進出している。
※ 2019年レギュラーシーズンの成績。
2018年の8位から巻き返し、2016年以来3年ぶりにポストシーズンへ進出したLGでは、第1戦の先発ケリーともう一人の外国人投手ウィルソン、左腕チャ・ウチャンが先発の軸である。イ・チョヌン、オ・ジファンなどのチャンスメイカーが出塁し、イ・ヒョンジョン、キム・ヒョンス、ペゲーロ(元東北楽天)、チェ・ウンソンなどの中軸で確実に得点できれば、左腕チン・ヘス、22歳の中継ぎ右腕キム・デヒョン、抑えとして35セーブを記録した21歳のコ・ウソクのリリーフ陣が相手の反撃を断つと思われる。また、サムソンを韓国シリーズ4連覇(2011~2014年)に導いたリュ・ジュンイル監督は、ポストシーズンでの采配の経験が豊富である。
2018年の最下位から建て直しに成功し、2017年以来2年ぶりにポストシーズンへ進出したNCでは、第1戦の先発フリードリックともう1人の外国人投手ルチンスキー、韓国人エースのイ・ジェハクが先発の軸である。2019年シーズン、22歳で初の10勝を記録した左腕ク・チャンモが故障で出場できないのが痛い。攻撃の軸は捕手でありながら2019年シーズンの首位打者となったヤン・ウィジであり、イ・ミョンギ、パク・ミヌ、パク・ソンミン、スモリンスキー、キム・ソンウクなど上位から下位まで切れ目のない打線となっている。抑えのウォン・ジョンヒョン、パク・チヌなどリリーフの頭数はそろっているが、やや安定感に欠けている。またイ・ドンウク監督は就任1年目でポストシーズンでの采配は初めてである。
戦力や直近の状態からするとLGが有利ではあるが、NCの健闘にも期待したい。
(文責:ふるりん)