2019年、NCダイノスの新本拠地として昌原(チャンウォン)NCパーク馬山(マサン)球場が完成するなど、韓国においてプロ野球本拠地球場のボールパーク化が進みました。
その元祖というべきは、2002年、首都圏の仁川(インチョン)広域市にSKワイバーンスの本拠地として完成した文鶴(ムナク)野球場です。SKは2007年より「Spo-tainment」の標語を掲げ、同年に韓国シリーズで初優勝しました。その後プロ野球人気の上昇もあり充実した観戦環境を整備し、2015年よりSKの試合開催時に「仁川SK幸福ドリーム球場」と呼ばれるようになりました。
プロ野球観戦、特に一軍の試合は決して安くはないチケット代を支払っていくため、エンターテイメント性に飛んでいる必要性があります。この仁川SK幸福ドリーム球場は、最寄の文鶴競技場駅(仁川交通公社1号線)から5分少々歩きますので、野球場付近の公園の敷地にSKワイバーンスを描いたモニュメントが新設され、夏場の強い日差しや雨をよけるために通路には屋根もかかっています。ここを歩いていると、SKワイバーンスのファンならずとも野球観戦への期待が高まるようになっています。
文鶴競技場駅からですと、3塁側外野のチケット売り場がもっとも近く、待ち合わせにも最適です。観戦した6月23日は日曜日で試合は17時開始、初夏の強い午後の日差しが野球場を照らしていました。
SKワイバーンスは2018年、トゥサンベアースとの韓国シリーズで8年ぶり4度目の優勝を達成、仁川SK幸福ドリーム球場の内外には「2018 KOREAN SERIES CHAMPION」の文句が誇らしげに目立っていました。
野球場の通路には、2000年の球団創設から2018年の韓国シリーズ優勝を含め過去の栄光や歴史が展示され、女性ファンを意識してかアーティスティックな演出を施した空間があります。またSKワイバーンスのグッズショップもあります。
試合は予定通り17時に開始され、センター後方の超大型電光掲示板にはSKの応援歌が流され、1塁側内野応援席ではチアリーダーたちが登場して盛り上げます。
首位を快走するSKとそれを追う2位トゥサンベアースとの首位攻防戦ということで、満員とは行かないまでも観客席は内外野ともに埋まっていました。
外野にはバーベキューゾーンやキャンプ用のテントがある芝生席、子供の遊び場などがあり、ボールパーク化を進めた他のプロ野球本拠地球場の手本となっています。
試合はトゥサンが1回表に1点を先制するもSKはすかさず1回裏に同点に追いつき、白熱した展開で盛り上がります。
(その2は後日掲載予定)。
(文責:ふるりん)