ここ5年ほど、韓国ではプロ野球本拠地球場の新設が相次ぎましたが、その嚆矢となったのが2014年に完成した光州(クァンジュ)キアチャンピオンスフィールドです。
他により新しい野球場が完成して印象が変わったのもあるでしょうが、開場から5年が過ぎ、外見に新鮮さが失われているように感じられました。
キアは前身のヘテ時代を含めプロ野球最多の11回の韓国シリーズ優勝を成し遂げています。2017年の優勝を受け、野球場の3塁外野席後方に、ヘテ時代からの球団の歴史を展示した建物が新設されていました(入場料無料)。
3塁側のキア応援席の入口付近には、今日のキアの先発出場選手の写真が飾られていました。一番右のPが先発投手のヤン・ヒョンジョンです。
ヤン・ヒョンジョンは2019年レギュラーシーズン、5月1日まで開幕5連敗と苦しみ、チームの成績低迷にもつながっていました。何とか本拠地でシーズン初勝利をあげたいところでした。
18時半に予定通り試合が開始となりました。
1回裏にキア打線が5点を援護したこともあり、ヤン・ヒョンジョンは期待通りの快投を続けていました。
5月2日は木曜日の平日のため観客はあまり多くはなかったですが、3塁側のキア応援席は徐々に盛り上がっていきました。
試合はキアが8-1で勝利し、ヤン・ヒョンジョンは6回を1失点に抑え見事に2019年シーズン初勝利を記録しました。
試合後のヒーローインタビューは、初勝利をあげたヤン・ヒョンジョンと、7回裏にダメ押しの4号本塁打をライトポールに直撃させたチェ・ヒョンウでした。
あまり表情を出さないヤン・ヒョンジョンは満面の笑みでしたが、これはこの日球場に連れてきていたまだ幼い娘の前でかっこいいところを見せられたからだったのかもしれません。
試合後にグラウンドで抱き上げてインタビューにもこたえていました。
今日のMVP(最優秀選手)として選ばれたのは4番チェ・ヒョンウでした。エースの力投、主砲の一発とキアファンにはたまらない勝利だったでしょうね。
しかしながら、この試合の後もキアタイガーズは2年前の優勝チームとは思えない低迷が続き、5月12日時点では最下位となってしまいました。
レギュラーシーズンはまだ3分の1も終わっていませんので、今後の巻き返しにより光州キアチャンピオンスフィールドが赤い熱気に染まることを期待します。
(文責:ふるりん)