DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

ロッテジャイアンツ-LGツインス(2019.3.29) 観戦レポート

 2019年シーズンも時折、韓国での現地観戦レポートをお送りします。

 

 まず最初は3月23日のレギュラーシーズン開幕から6日が過ぎた、まだまだ夜は寒いソウル市内の蚕室(チャムシル)野球場でのロッテジャイアンツ-LGツインスの一戦です。

 LGはこの日が2019年シーズン、本拠地・蚕室野球場での最初の試合でした。18時半の試合開始を前に、入場券売り場には長い列ができていました。対戦相手も熱狂的なファンの多いロッテジャイアンツということで、LG、ロッテ両チームのユニフォームやジャンパーなどを着たプロ野球ファンたちでごった返していました。

 

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 2019年のプロ野球シーズンを前に、1982年に完成した蚕室野球場では大幅な改修工事が実施され、12年ぶりにグラウンドの芝が全面的に張替えとなりました。また観客席の座席も交換され、内野1塁側・3塁側の一角、特に盛り上がる応援ステージ前が「オレンジ席」として目立つ色合いになっていました(その他内野の中段までがレッド席、上段がネイビー席となっているのは従来どおりです)。

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蚕室野球場3塁側内野席のオレンジ席。

 試合は18時半に予定通り開始となりました。2019年シーズンよりLGでは遠征用のユニフォームが2度優勝した1990年代と同じ黒色に戻したこともあり、現時点で最後の韓国シリーズ優勝となった1994年当時の主力選手たち、キム・ヨンス投手(背番号41はLG初の永久欠番)、ユ・ジヒョン内野手、キム・ドンス捕手(2名ともに現在はLGのコーチ)の3名がマウンド付近に登場し、始球式を行い25年ぶりの優勝を祈願しました。

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 試合は3回表、ロッテがLGの先発ウィルソンから犠牲フライで1点を先制した以外は、得点が入らず淡々と進んでいきます。5回裏終了時には控え選手たちがグラウンドで体をほぐし、LGグループの製品の広告を出した整備用の車両が登場してきました。

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 3塁側のロッテ応援席の様子です。

 ベテランのチョ・ジフン応援団長のリードは絶妙で、4名のチアリーダーが応援に花を添えます。首都圏初のロッテの試合ということで、点数はなかなか入らないものの、ファンたちは久しぶりの野球場での応援に熱狂していました。終盤になるとおなじみの赤いビニール袋をあごの下でしばり頭の上にちょこんと乗せたロッテ独特の応援も見られました。

 

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 さて、1塁側のLG応援席は、6回裏のジョセフの本塁打などで2-1と逆転してから一気に盛り上がりました。

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 2019年初の本拠地での試合ということで、LG応援席には普段よりも多いチアリーダーたちがステージに立ち、寒空でも熱く応援できるよう黒く輝くLGツインスのチームジャンバー、通称:ユグァン(油光)ジャンバーを着込んだ大勢のファンたちが歓声を浴びせ続けていました。

 

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 最後は抑えのチョン・チャンホンが1点差を守りきり、LGが2-1で勝利し本拠地開幕戦をものにしました。

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 4月上旬でも韓国では肌寒い日々が続く中、近年は試合数の増加などにより3月下旬からプロ野球レギュラーシーズンが開幕するようになっています。

 3月末での野外のナイター観戦は体にこたえる場合もありますが、シーズン最初ならではの熱気を味わうのはまた他の時期にない格別の楽しみがあります。長い144試合の戦いはまだ始まったばかり、目の前の1試合ごとに一喜一憂するファンにとっては胸躍る一方で、これから先はいったいどうなっていくのか不安も増していきます。人気はあれどもロッテジャイアンツとLGツインス、優勝から25年以上遠ざかっているこの2チームの2019年は果たしてどうなるのでしょうか?レギュラーシーズンを終え、秋のポストシーズンに大きな収穫がもたらされるのか、あるいは今年もまたダメだったのかと失望、落胆が待っているのか…

 

 さて、この2チームの今後が気になる方は当ブログの「レギュラーシーズン速報」を日々ご覧ください!試合の詳細をわかりやすくお伝えしています!

 

(文責:ふるりん