3年ぶりの韓国シリーズ優勝へ
2018年はレギュラーシーズンで独走優勝するも、韓国シリーズは負傷した主力の不在の穴を突かれてしまいもろくもSKの前に敗れてしまったトゥサンベアース。2019年は3年ぶり6度目の韓国シリーズ優勝を狙う。
【投手陣】
〈先発〉
リンドブロム、フランコフ、イ・ヨンチャン、イ・ヨンハ、△ユ・ヒィグァン、△チャン・ウォンジュン、
〈リリーフ〉
△ハム・トクチュ、キム・スンフェ、△イ・ヒョンスン、キム・ガンニュル、◎ペ・ヨンス、△◎クォン・ヒョク、ユン・ミョンジュン
注 : ◎は新戦力、△は左腕
先発陣の顔ぶれには2018年と大きな変化はない。最優秀防御率(2.88)のリンドブロム、最多勝(18勝)のフランコフの2名の外国人選手が軸となり、イ・ヨンチャン、イ・ヨンハなどの韓国人選手が続く。2018年は不調だった30代のユ・ヒィグァン、チャン・ウォンジュンのベテラン左腕の復活も期待される。
先発と比べるとやや手薄なリリーフの補強として、2018年限りでハンファを退団したペ・ヨンス、自らハンファからの退団を申し出たクォン・ヒョクと2名のベテラン選手を迎え入れた。軍から除隊され復帰したユン・ミョンジュンの復帰も大きい。
【打撃陣】
〈先発予想〉
1.ホ・ギョンミン(三)
2.チョン・スビン(中) △
3.フェルナンデス(一) ◎△
4.キム・ジェファン(左) △
5.オ・ジェイル(指) △
6.パク・コヌ(右)
7.オ・ジェウォン(二) △
8.パク・セヒョク(捕) △
9.キム・ジェホ(遊)
〈控え〉
(捕手) イ・フンニョン、チャン・スンヒョン
(内野手) △チェ・ジュファン、△リュ・ジヒョク、キム・ミンヒョク、◎チョン・ビョンゴン
(外野手) ペク・トンフン、△キム・インテ、△チョン・ジンホ、◎キム・デハン
注 :◎は新加入、△は左打者。
何と言っても攻守の要だった捕手ヤン・ウィジがFAとなりNCへ移籍したその穴を埋めるのが最優先課題だ。控えだったパク・セヒョクが正捕手となるであろうが、2018年まで圧倒的な破壊力を誇ってきたトゥサン打線そのものが機能しなくなる恐れもある。だが2018年は本塁打(44)・打点(133)の打撃二冠となった4番打者キム・ジェファンなどの主力は健在である。内野のユーティリティープレイヤー、新外国人選手フェルナンデスが活躍すれば、以前と変わらない強力打線が構成されるであろう。
期待の若手としては、高校時代にU-18韓国代表として活躍した18歳の新人キム・デハンがあげられる。選手層の厚い中、持ち前の打撃の才能で一軍定着を図りたい。
就任5年目のキム・テヒョン監督は、まさかの韓国シリーズ敗退からチームの雰囲気を建て直し、王座への返り咲きを狙う。近年の主力選手の多くが30代にさしかかり、徐々に世代交代を進める必要もあるが、選手層の厚さにより2019年も優勝候補の一角として期待が集まる。
【本拠地】 ソウル・蚕室野球場
首都ソウル特別市の南東部にあり、韓国を代表する25000人収容の大型野球場。周囲は蚕室総合運動場や体育館もある総合運動場であり、プロサッカー、プロバスケットボールなど各種競技が開催されるスポーツのメッカである。この野球場はトゥサンだけでなくLGの本拠地にもなっていて、ライバル意識の強い両チームの対戦は他にない盛り上がりを見せる。両翼100m、左・右中間117m、センター125mと韓国の野球場では最大級の広さがあり、本塁打が出にくい。
内野の場内通路には飲食物の売店のみならず応援用のグッズショップもあるが、球場の外壁部分、外野ライトスタンドの裏手(中央チケット売り場から見て左手)にトゥサン、LGそれぞれの専用グッズショップがあり、そちらのほうが品ぞろえも豊富であるがあまり広くはなく、観客の多い土日・休日では外に行列ができやすい。
ここ10年あまり、韓国のプロ野球本拠地はMLB(メジャーリーグベースボール)などを手本としたボールパーク化が進む中、建設された1982年ごろと比べ大きな変化がない同球場はやや古びた印象を受けるが、江南(カンナム)地区の高層ビル街に近い大都市の野球場には韓国ならではの活気を感じられる。
[交通アクセス]
ソウルメトロ2号線・9号線総合運動場(チョンハプウンドンジャン)駅、5番出入口の目の前が中央チケット売り場である。ただし9号線ホームは2号線ホームと比べ野球場から離れていて地下深く、徒歩5分前後かかる。9号線は2018年12月に中央報勲病院(チュンアンボフンビョンウォン)駅まで延伸され、ソウル特別市南東部からのアクセスが向上した。
(文責 : ふるりん)