韓国で5月5日は「子供の日」の休日で、家族そろって楽しむ習慣があります。
街中や行楽地では子供を連れた家族が目立ち、近年整備されたプロ野球の本拠地も大変な賑わいを見せます。
今回は開場から2年が過ぎてもまだ新鮮なイメージを保っている大邱サムソンライオンズパークを紹介します。
韓国南東部の地方都市・大邱の東の郊外に位置し、周囲を小高い緑の山に囲まれたボールパークは、最寄りの大邱都市鉄道2号線・大公園(テゴンウォン)駅を降りると、正面にサムソンライオンズの主力選手たちが描かれた外壁が見えます。
そしてレフト外野席の裏側には、サムソンライオンズのチームショップ、コンビニエンスストアやカフェなどがあります。
敷地の目の前には幹線道路が通っていますが、近隣には商店や飲食店がないので、食事や休憩などはここで済ませるといいでしょう。
ここを訪れる野球ファンのほとんどが、まだこの選手を見たかったはずです。
2017年、23シーズンにわたるプロ野球生活を終え、韓国プロ野球史上最多の個人通算467本塁打を記録したイ・スンヨプ。
現役最後の2シーズンをこの野球場で過ごし、盛大な引退試合で466本目、467本目と2打席連続の本塁打を放ち、惜しまれつつもグラウンドを去りました。
かつてイ・スンヨプが守っていた一塁のはるか後方、数多くの美しい軌道を描いたライトスタンドのポール付近に肖像画が描かれています。
イ・スンヨプの壁画の横では、子供たちが無邪気に遊んでいます。
この中から将来のスーパースターが生まれるかもしれませんね。
試合は大勢の観衆を集めて14時に開始されました。
子供の日らしく、始球式は小学生らしきペアが務めていました。
この野球場の面白い点は左右非対称な点です。
内野上段の席から見るとそれがはっきりわかります。
眺める地点によって全く違う景色に見え、観客を飽きさせない工夫があると感じられます。
快適な観戦環境にはバラエティ豊かな飲食物も欠かせません。
場内では、大邱の名物であるナプチャクマンドゥ(납작만두)が味わえます。
薄焼きの皮に肉などの具を挟んで焼いたものです。
その他球場の通路のあちこちに生ビールなどの飲料が売られています。
さて、観客のほうに目を移しますと、3塁側のサムソンファンたちが熱心に声援を送っています。
応援団は派遣されていませんでしたが、1塁側には遠征のハンファの熱心なファンたちも駆けつけ場内を盛り上げていました。
試合はサムソンが勝利し、ファンたちは互いに喜びを分かち合いながら帰路についていきました。
(文責:ふるりん)