DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  3月4日:トゥサンベアーズ一軍(宮崎市・清武総合運動公園)

 

 今回は、トゥサンベアーズ一軍のキャンプの様子をお伝えいたします。


 宮崎市南部の丘陵地にある清武総合運動公園は、2013年からトゥサンベアーズのシーズン開幕前のキャンプ地として利用され続けています。
 2018年2月、トゥサンベアーズ一軍はまずオーストラリアで海外キャンプを実施し、いったん帰国してから2月25日に宮崎市へ到着、2月27日から3月1日まで「球春みやざきベースボールゲームズ」に参加し、日本プロ野球の3球団と練習試合を実施しました。


 この清武総合運動公園では、3月3日から練習を開始しました。
 訪問した3月4日は前日の3日に降り続いていた雨が上がり、曇天のもとで10時ごろから練習が始まり、室内練習場、その横のグラウンドで選手たちが体をほぐしていました。





(ユ・ヒィグァン投手)

(背番号を3に変更したイ・ヒョンスン投手)

(ロッテから移籍した外国人選手ジョシュ・リンドブロム投手)

(チャン・ウォンジュン投手)

(現役時代はLG−SK−ハンファで捕手として活躍したチョ・インソンコーチ。)


 見学者は決して多くないため、選手たちもカメラを向けるとにこやかにポーズをとってくれます。
 特に2017年まで5年連続10勝以上と生え抜きの先発左腕として活躍しているユ・ヒィグァン投手は飾らない人柄とユーモラスな雰囲気で絵になります。

 
 13時から清武総合運動公園内のメインの野球場、SOKKENスタジアムにてチーム内の練習試合があり、ホーム用のユニフォームを着た白組、遠征用のユニフォームを着た青組に分かれました。
 3月24日のレギュラーシーズン開幕まで20日となり、選手たちは完全な実戦モードです。





 

 白組の先発は、2018年シーズンは先発に転向するという報道もあったイ・ヨンチャンでした。
 対する青組の先発は日本の九州共立大学を卒業後、既存のプロ野球とは直接関係のない韓国の野球チーム・坡州(パジュ)チャレンジャーズに所属し、2018年からトゥサンと契約した新人ヒョン・ドフンでした。
 現在29歳で主力投手として活躍してきたイ・ヨンチャンと、ようやく本格的なプロ野球人生が始まる25歳のヒョン・ドフンとでは格が違い、白組は順調に得点を積み重ねていきました。
 打者では白組の4番に入った主砲キム・ジェファンがヒットを連発していました。
 一軍が確約されている主力選手たちは調整を兼ねてのため全体として余裕がありましたが、当落線上の選手たちは必死になり結果を残そうとしていました。 





 試合は特別に10回まで行われ、投手の状態が悪く3アウトがとれないと判断された場合は、イニング途中で攻守交代となっていることもありました。
 その他の新戦力としては、新外国人選手のパラデス(元千葉ロッテ)が青組の先発で出場しヒットを記録しました。
 白組ではキム・ヒョンスの補償選手としてLGから移籍してきたユ・ジェユ、かつては150km/h以上の速球を投げKTから移籍してきたチェ・デソンなども登板していました。






 試合中にはバックネット裏に机が置かれ記録係の選手やスタッフがスコアをつけ、この試合では出番のないユ・ヒィグァン、チャン・ウォンジュン、ハム・トクチュなどの主力投手たちや、期待の高卒新人クァク・ピンなどがベンチ裏の席で試合を見物していました。



 試合が終了し、16時過ぎに選手たちは清武総合運動公園を引き上げ宿舎へのバスに乗って去っていきました。





(キム・ジェファン外野手。)


 トゥサンはこの清武総合運動公園で対外試合を行わず、チーム内の練習試合や全体練習を行いキャンプの日程を終え、3月10日に帰国していきました。


 さて、いよいよ3月13日からは示範競技が始まります。
 当ブログでも試合の詳細や各球団の戦力を紹介し、3月24日のレギュラーシーズン開幕に備えたいと思います。


(文責:ふるりん