DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2022年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  準プレーオフ : トゥサン−ネクセン 展望

 2013年準プレーオフ:ネクセン−トゥサンは、ネクセンが先に2勝しながら第3戦以降トゥサンが3連勝し、プレーオフ進出を決めた。このときネクセンが公式戦3位、トゥサンが4位であったが、当時は9球団制でポストシーズンは上位4チームが進出となり、準プレーオフでの3位のアドバンテージは最大5試合中3試合を本拠地で行える点だけで、日程上の有利性はなかった。しかし、2015年シーズンより10球団制となったことで、公式戦4位は5位と準プレーオフ進出をかけワイルドカード決定戦に出場しなくてはならなくなり、1勝すればいいだけとはいえ、日程上不利となってしまった。
 このポストシーズン制度の変更で、4位ネクセンは10月7日のSKとのワイルドカード決定戦で、チーム最多勝(14勝)の外国人投手バンヘッケンを先発させ7回まで投げさせたことで、最も大切な準プレーオフ第1戦に起用できなくなってしまった。また、もう一人の外国人投手フィアベンド(13勝)の状態が悪いため、第1戦は9月下旬から先発で好投した右腕ヤン・フンに託すことになったが、2008年以降ポストシーズンに出場していないハンファに2015年シーズン開幕時まで在籍していたため、あまり大舞台の経験がないのが大きな不安材料だ。第2戦でフィアベンド、第3戦バンヘッケンの先発起用が予想されるが、第4戦以降は頭数不足で予想が難しい。若手ハ・ヨンミン、9月に軍から除隊されたばかりのキム・サンスの未知の可能性にかけてみるのかもしれない。
 一方トゥサンは、本来ならチーム最多の18勝をあげた左腕ユ・ヒィグァンが第1戦での先発に起用されると予想されたが、9月後半の不調もあって第1戦はニッパートとなった。2015年シーズンは故障で苦しんだが、9月後半先発として調子を上げ、2014年まで4年連続2ケタ勝利の実績と経験を買って起用された。そのほかにも左腕チャン・ウォンジュン(12勝)、外国人投手スウォーザック(5勝)の起用が予想される。


 リリーフに関しても、ネクセンは不安が残る。近年抑えを任されてきたソン・スンナク(23セーブ)が一時期不調で、代わりに若手のチョ・サンウが抑えを任されてきた。9月末からまたソン・スンナクが抑えに復帰したが、不安定な状況は変わらない。ほかにもハン・ヒョンヒィ、キム・デウなどのリリーフはいるが、左腕が高卒新人のキム・テッキョンしかいないのが気がかりだ。
 トゥサンもあまりリリーフの質が高いとは言えないが、シーズン後半抑えとして左腕イ・ヒョンスンが定着し、自己最多の18セーブをあげた。中継ぎは左のハム・トクチュ、イ・ヒョンホ、チン・ヤゴプ、右のユン・ミョンジュン、ノ・ギョンウンなど頭数はそろっている。以上を振り返るとトゥサンが有利なように見えるが、シーズン防御率はネクセンが4.91、トゥサンが5.02と、ともに投手力が高いチームとはいいがたい。ポストシーズンの経験が豊富なトゥサンのヤン・ウィジに対し、まだ若いパク・トンウォンが正捕手としてどれだけの力を発揮できるかも重要となる。

 
 打線に関しては、狭い木洞野球場を本拠地としてきたネクセンのほうが破壊力があるように見える。53本塁打プロ野球新記録のシーズン146打点を記録した主砲パク・ピョンホ、自己最高成績を残し最多安打のタイトルも獲得したユ・ハンジュンを軸に、負傷でシーズンの半分を棒に振ったが後半持ち直した2014年首位打者・MVPの巧打者ソ・ゴンチャン、ベテランのイ・テックン、レギュラーに定着したコ・ジョンウク、若き強打のショートのキム・ハソン、意外性のある外国人打者スナイダーなど、チーム本塁打数203、得点数855は10球団中1位と最強打線を誇っている。
 トゥサンはシーズン途中から4番を任された主砲キム・ヒョンス(28本塁打)を軸に、ミン・ビョンホン、オ・ジェウォン、チョン・スビンなど経験豊富なメンバーだけでなく、2015年シーズン内野のレギュラーとして好成績を残したホ・ギョンミン、キム・ジェホなど新しく主軸となった選手たちが大舞台でいかに力を発揮できるかにかかっている。またオ・ジェイル、外国人打者ロメロなど一発のある打者も要警戒だ。チーム本塁打数140、得点数740はネクセンより劣るが、経験豊富なベテランのホン・ソンフンも代打で控えているなど、選手層の厚さでは見劣りはしない。


 日程的にトゥサンが有利ではあるが、ネクセン打線がその破壊力を発揮し、トゥサン投手陣を崩壊に追い込めば勝機は十分にある。トゥサンは有利な日程を生かし、先発投手陣が失点を最小に抑えてリリーフへとバトンを渡していきたい。なお、2015年シーズン公式戦の対戦成績は8勝8敗の五分である。


  
(文責 : ふるりん