DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

   公式戦全日程終了


 10月6日、2012年シーズン公式戦全日程が終了した。2012年シーズンのプロ野球全体の観客動員数は715万6157名で、史上初めて700万人を突破した。年間総合優勝を決めるポストシーズンは、8日の準プレーオフ第1戦:ロッテ−トゥサン(ソウル・蚕室)で幕を開ける。


サムソン 4−3 キア   (光州)
(勝)チョン・イヌク 1勝1敗  (セーブ)シム・チャンミン 2勝2敗1S  (敗)ソ・ジェウン 9勝8敗
 サムソンは1回表、それまで44回連続無失点の記録更新中だったキアの先発ソ・ジェウンから3番イ・ジヨンの内野ゴロの間に1点を先制した。キアは2回裏、サムソンの先発チョン・イヌクから3番アン・チホン、6番イ・ジョンファンのタイムリーで2-1と逆転した。ソ・ジェウンは2回以降得点を許さなかったが、サムソンは6回表代打パク・ハニ、9番ソン・ジュインのタイムリーで4-2と逆転した。
 キアは8回裏、サムソンの3番手イ・ドンゴルから2番キム・ソンビンの内野ゴロの間に1点を返したが、最後は4番手シム・チャンミンが抑え、すでに公式戦優勝・韓国シリーズ(10月24日開幕予定)出場を決めたサムソンが最終戦も勝利で飾った。5回を2失点に抑えたチョン・イヌクが2012年シーズン初勝利。5位キアは好調のソ・ジェウンが8回まで4失点に抑えたが、打線が火を噴かず自身の連勝は4で止まり、本拠地・光州での公式戦最終戦を勝利で飾れなかった。
 ソン・ドンヨル監督(元中日)を迎えた2012年シーズンは5位に終わり、4位だった2011年に続く2年連続ポストシーズンはならなかったキアは、イ・ボムホ(元福岡ソフトバンク)、チェ・ヒィソプなど主力野手の故障に悩まされ、先発投手が好調でないと勝てない試合が目立った。2012年シーズン最終戦となったこのカードは、サムソンが12勝6敗1分けと勝ち越した。


ロッテ 1−6 SK   (仁川・文鶴)
(勝)パク・ヒィス 8勝1敗6S  (敗)イ・スンホ 2勝3敗
 ロッテは3回表、SKの先発ユン・ヒィサンから2番キム・ムンホのタイムリーで1点を先制した。ロッテの先発ホ・ジュンヒョクは3回を無失点に抑え、4回から故障明けのユーマン、5回からサドースキーと両外国人投手が調整登板し、さらに6回には守護神キム・サユルも登板した。SKも4回からパク・チョンベ、7回からチェ・ヨンピル、8回からパク・ヒィスが調整登板した。
 2位SKは8回裏、ロッテの5番手イ・スンホからチャンスを作ると、代わった6番手キム・イリョプから相手のエラー、2番パク・チェサン、途中出場の3番モ・チャンミン、途中出場の5番ホン・ミョンチャンのプロ7年目にして初打点となるタイムリー、6番イ・ジェウォンのタイムリーで6-1と逆転し、最後は5番手オム・ジョンウクが抑え、本拠地・文鶴野球場で4連敗から脱出し公式戦最終戦を終えた。
 2007年以降6年連続ポストシーズンに出場することになった2位SKは、準プレーオフ(トゥサン−ロッテ)の勝者とプレーオフ(10月16日開幕予定)で対戦することとなっている。打線ではパク・チェサンが3安打2打点と活躍。8回裏代打で安打を記録したパク・チェホンは、プロ17年目にして史上5人目となる通算3000塁打を記録。2008年以降5年連続ポストシーズン進出を決めたが、公式戦終盤で不振に陥り首位争いから脱落し4位に終わったロッテは、この試合も終盤に逆転を許すなど、8日からのトゥサンとの準プレーオフに向けて不安を残した。2012年シーズン最終戦となったこのカードは、ロッテが10勝9敗と勝ち越した。


(本拠地・文鶴野球場のファンに挨拶するSKの選手たち。)


LG 1−0 トゥサン   (ソウル・蚕室)
(勝)リズ 5勝12敗5S  (セーブ)ポン・ジュングン 1敗26S  (敗)チョン・デヒョン 1勝2敗
 LGは1回表、トゥサンの先発チョン・デヒョンから4番チョン・ソンフンのタイムリーで1点を先制し、先発リズは無失点の好投を続けた。トゥサンは4回からアン・ギュヨン、6回からピョン・ジンス、7回からキム・チャンフン、8回からキム・サンヒョンを登板させた。しかし打線の援護がなく、LGは8回途中からイ・サンヨル、ユ・ウォンサンの継投策に出た。
 最後は守護神ポン・ジュングンが抑え、7位LGが虎の子の1点を守りきって公式戦最終戦を完封リレーで飾った。8回途中まで無失点に抑えたリズは5勝目。パク・ヨンテクは3回表に安打を記録し、史上28人目の通算1400安打を達成。2012年シーズン、キム・ギテ新監督を迎えたが、オフのFAによる主力選手の流出と、まさかの不正事件で主力投手が去ったLGは、中盤以降の失速で2003年以降10年連続となるポストシーズン進出失敗となり、長期低迷から抜け出すきっかけをつかめなかった。
 キム・ジヌク新監督により2011年5位に終わった不振から立ち直りを見せた3位トゥサンは、この試合を投手陣の調整にあてたが、故障者の多い打線は無得点に終わり、8日からの4位ロッテとの準プレーオフへ不安を感じさせた。2012年シーズン最終戦となったこのカードはLGが12勝7敗と勝ち越し、同じ蚕室野球場を本拠地とするライバルに意地を見せた。