2009年 韓国シリーズ 第３戦
キア ６−１１ ＳＫ （仁川・文鶴）
（勝）イ・スンホ １勝 （敗）ガトームソン １敗
（本塁打） キア ： キム・サンヒョン １号 ＳＫ ： パク・チョングォン １号、チョ・ドンファ １号
舞台をＳＫの本拠地、仁川・文鶴野球場に移した韓国シリーズの第3戦は、試合開始数時間以上前から球場の周囲には当日券を求める長蛇の列ができ、27800人と満員の観衆で埋まった。ＳＫの先発はグローバー(元読売)、キアの先発はガトームソン(元福岡ソフトバンク)で試合が始まった。
ＳＫは1回裏2番パク・チェサンが2塁打でチャンスを作ると、3番パク・チョングォンのタイムリーで1点を先制した。さらに2回裏先頭の5番チェ・ジョンが四球で出塁し、6番チョン・サンホのタイムリーで1点を追加した。試合は8分ほど雨で中断されたが、ガトームソンは3回裏先頭のパク・チェサンを四球を出すと、絶好調のパク・チョングォンに2ランを打たれ、次の4番キム・ジェヒョンに1球ボールを与えたところで2番手ソ・ジェウンに交代となった。ソ・ジェウンは次の4回裏三者凡退に抑えたが、その際2死から投手ゴロに打ち取った1番チョン・グヌとにらみ合いをし、両軍ベンチから選手が飛び出し険悪なムードとなった。
(3回裏パク・チョングォンがガトームソンから2ランを打つ。)
(にらみ合うソ・ジェウンとチョン・グヌ。)
グローバーに3回まで完璧に抑えられていたキアは4回表無安打ながら3四球で2死満塁のチャンスを作ったが、ここで6番イ・ジェジュがファールフライに倒れチャンスを逃した。キアは5回表2死から9番イ・ヒョンゴンが四球を選び、1番イ・ヨンギュは死球を当てられ1,2塁のチャンスを作ると、ここでＳＫは勝利投手の権利まであと1人としたグローバーに代えて2番手イ・スンホ(背番号20)をマウンドに送り、2番キム・ウォンソプを打ち取りピンチをしのいだ。すると4回裏の騒動で精神的に乱れていたか、5回裏ソ・ジェウンは満塁のピンチを招き、チェ・ジョン、チョン・サンホに2者連続死球を与え、ＳＫが2点を追加し3番手ハン・ギジュに交代する。さらにこの回ＳＫは7番パク・チェホンのタイムリーなどで2点を追加し、8−0と前半で大量リードを奪った。
キアは7回表ようやっと初ヒットを記録してチャンスを作るとイ・スンホの暴投で1点で反撃を開始し、8回表ＳＫの4番手コ・ヒョジュンから5番キム・サンヒョンの3ランで4−8と追い上げた。しかしＳＫは8回裏キアの6番手ソン・ヨンミンから9番チョ・ドンファの本塁打、パク・チョングォン、チェ・ジョンのタイムリーで3点を追加した。粘るキアも9回表ＳＫの5番手キム・ウォンヒョンから3番イ・ジョンボム(元中日)のタイムリー、代わった6番手チョン・デヒョンからキム・サンヒョンのタイムリーで2点を返したが反撃もここまでで、ＳＫが序盤の大量リードを守り、反撃ののろしとなる韓国シリーズ初勝利をあげ、対戦成績を1勝2敗とした。
(反撃の3ランを打ったキアの主砲キム・サンヒョン。)
ＳＫは好投していたが4回から乱れ始めたグローバーを早めに見切り、キアの反撃を何とか5人の継投でしのいで勝利を拾った。5回途中から7回まで1失点に抑えたイ・スンホは、プレーオフの2勝を含めて2009年ポストシーズンで3勝目。打線では、プレーオフMVPを受賞し勢いに乗るパク・チョングォンが先制タイムリーを含めて4安打1本塁打4打点と活躍し、このパク・チョングォンを3番、第2戦で本塁打を打ったチョン・サンホを6番にあげる打順の入れ替えが功を奏し、12安打11得点と打線がつながった。
キアは先発ガトームソンが3回途中4失点で降板し、2番手ソ・ジェウンも集中力が切れ4失点してしまい、序盤で完全に崩れてしまった。打線では2009年シーズン本塁打、打点の二冠王キム・サンヒョンがようやっと本領を発揮し、3ランを含む4打点と活躍。
注目の韓国シリーズ第4戦は、20日18時から文鶴野球場で行われ、予告先発はＳＫがチェ・ビョンニョン(28試合、3勝3敗2S、防御率4.70)、キアがヤン・ヒョンジョン(29試合、12勝5敗、防御率3.19)と発表された。
注 ： ( )内の数字は2009年公式戦の成績。
（文責 ： ふるりん）
