DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  ソン・ジヌ(ハンファ)、史上初の通算2000奪三振達成  3位トゥサン、連敗を5でストップ

 6日は金曜日だが、韓国では祖国に殉じた烈士たちに黙祷をささげる顕忠節(ヒョンチュンジョル)の祝日で、SK−ロッテ戦は14時、その他の試合は17時から行われた。

SK 5−2 ロッテ  (釜山・社稷
(勝)イ・ヨンウク 1勝  (セーブ)チョン・デヒョン 2勝1敗14S  (敗)チャン・ウォンジュン 5勝4敗
本塁打) SK : パク・チェホン 10号、チェ・ジョン 2号
 この日社稷野球場には首位SKを倒す好調2位ロッテの姿を見ようと、地元釜山のファンたちの熱気で11度目の3万人の大入り満員となり、早くも今季の観客動員数は60万人を突破した。また、ロッテの選手たちは顕忠節に合わせ、軍服風のユニフォームで試合に臨んだ。しかし試合はSKが1回表ロッテの先発チャン・ウォンジュンから3番パク・チェホンの本塁打で1点を先制し、SKの先発イ・ヨンウクにロッテ打線も抑えられてしまう。 
 SKは6回表5番チェ・ジョンの2ランでリードを広げ、ロッテも7回裏SKの2番手チョン・ウラムから7番チョン・ボミョンの犠牲フライで1点を返した。SKは8回表ロッテの4番手ペ・ジャンホから7番ナ・ジュファン、途中出場の8番パク・キョンワンのタイムリーで2点を追加した。ロッテはその裏SKの守護神チョン・デヒョンから3番チョ・ソンファンの犠牲フライで1点を返したが、その後は反撃できずSKが首位攻防戦を制し、3連勝で2位ロッテとのゲーム差を5.5に広げ、対ロッテ戦の連敗も3で止めた。
 今季は故障で出遅れ、中継ぎで2試合だけ投げただけのイ・ヨンウクは7回途中まで無失点に抑え、今季初勝利をあげ先発投手が足りない苦しいチームの台所事情を救った。ロッテはわずか5安打に抑えられ、連勝も4で止まり満員のファンを喜ばせることはできなかった。

(試合前に黙祷をささげる軍服風ユニフォームをまとったロッテの選手たち。)
 

LG 2−10 トゥサン  (ソウル・蚕室)
(勝)ランデル 4勝4敗  (敗)イ・ジェヨン 1敗
本塁打) トゥサン : ホン・ソンフン 2号
 トゥサンは3回裏LGの先発でトゥサンから移籍したばかりのイ・ジェヨンから4番キム・ドンジュのタイムリー、5番ホン・ソンフンの3ランで4点を先制した。さらに5回裏LGから移籍したばかりの6番イ・ソンヨルの内野ゴロの間に1点、6回裏3番キム・ヒョンスのタイムリーでイ・ジェヨンをノックアウトすると、さらに代わったLGの2番手の新人キム・スヒョンからキム・ドンジュのタイムリーで8−0と大きくリードを広げた。LGはトゥサンの先発ランデル(元読売)に7回まで無得点に抑えられていたが、8回表トゥサンの3番手キム・サンヒョンから2番イ・ジョンヨルの犠牲フライ、3番アン・チヨンのタイムリーで2点を返す。
 トゥサンは8回裏LGの3番手の高卒新人イ・ボムジュンの暴投や、代わった4番手ウ・ギュミンから代打アン・ギョンヒョンのタイムリーで2点を追加し、最後は守護神チョン・ジェフンが抑え、連敗を5で止めSKに敗れた2位ロッテとのゲーム差を1に縮めた。キム・ドンジュが3安打2打点、9番キム・ジェホが3安打と活躍。ランデルも8回途中まで無失点に抑え、見事連敗ストッパーになった。LGはイ・ジェヨンの乱調がすべてで、なかなか最下位争いから抜け出すきっかけをつかめない。対照的にLGから移籍したチェ・スンファンが移籍後初となる先発マスクをかぶり、ランデルを好リードしチームの勝利に貢献した。

(連敗を5で止めたトゥサンの先発ランデル。) 


サムソン 3−5 キア  (光州)
(勝)ユン・ソンミン 8勝3敗  (セーブ)ハン・ギジュ 1勝1敗14S  (敗)ユン・ソンファン 3勝6敗
本塁打) キア : イ・ジェジュ 8号
 この試合は5月以降好調なキアを応援しようと、地元光州のファンで球場は今季5度目の満員となった。その熱狂的な雰囲気にこたえるかのように、キアは1回裏サムソンの先発ユン・ソンファンから4番イ・ジェジュの犠牲フライで1点を先制し、2回裏1番イ・ヨンギュのタイムリーで1点、5回裏イ・ジェジュの本塁打、8番チャ・イルモクのタイムリーで3点を追加した。サムソンは6回までキアの先発ユン・ソンミンに抑えられていたが、7回表7番カン・ボンギュのタイムリーで1点を返す。サムソンは8回表にもキアの3番手チン・ミンホから3番ヤン・ジュンヒョクのタイムリーで1点を返すと、ここでキアは守護神ハン・ギジュをマウンドに送ったものの、5番チェ・テインのタイムリーで2点差とされる。
 だがその後はハン・ギジュがこれ以上反撃を許さず、キアが逃げ切り最近3連勝と地元ファンの熱烈な声援にこたえた。7回を1失点に抑えたエースのユン・ソンミンは2007年打線の援護がなく18敗もしたが、今季は最多勝争い単独トップの8勝目をすでにあげ前年の勝ち星を上回っていて、最近6連勝と好調を維持している。打線では6番イ・ヒョンゴンが3安打と活躍。4位サムソンは、LGに勝った3位トゥサンとのゲーム差が再び1に開いた。
 

ウリ 0−1 ハンファ  (大田)
(勝)トーマス 2勝4敗12S  (敗)ファン・ドゥソン 3勝5敗3S
 試合はウリの先発マ・イリョン、ハンファの先発ソン・ジヌの左腕同士の投手戦となり、終盤まで互いに無得点が続いた。42歳の大ベテランのソン・ジヌは8回を被安打3、無失点に抑え、8回裏2死走者なしの場面で3番ソン・ジマンから三振を奪い、史上初となる通算2000奪三振を記録した。2006年に史上初の通算200勝を達成するなどさまざまな個人通算記録を塗り替えてきたソン・ジヌに、また一つ金字塔が加わった。ハンファは9回から2番手ユン・ギュジンを送り、マ・イリョンもソン・ジヌに刺激されるかのように9回を無失点に抑え、試合は両チーム無得点のまま延長に突入した。
 ハンファは11回から守護神トーマス(元北海道日本ハム)を登板させ必勝体制をとると、12回裏ウリの3番手ファン・ドゥソンから無死満塁のチャンスで、途中出場の8番の大卒新人イ・ヒィグンが押し出しの死球を受け、サヨナラ勝ちでソン・ジヌの大記録達成を祝い、勝率も1日で5割に復帰した。最下位ウリは最近4連敗で、ここ15試合で3勝しかしておらず、完全に勝利から見放されている。