DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2020年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  韓国シリーズ : SK−トゥサン

 2007年韓国シリーズは、投打ともに他球団より投打ともに一枚上手で公式戦初優勝を成し遂げたSKと、公式戦2位でプレーオフに出場しハンファに3連勝し出場権を得たトゥサンとの対決となった。現行のポストシーズン制度で行われた韓国シリーズ16回のうち、13回は公式戦優勝チームが優勝している。それはプレーオフを勝ち抜いた公式戦2位以下のチームは実力が劣るだけでなく、プレーオフが第4戦や5戦までもつれるとそこでチームが疲労してしまい、2,3日の間しかおかずに開幕する韓国シリーズでは、万全の調整で臨む公式戦優勝チームの牙城を崩せないからである。
 だが、今季のトゥサンはプレーオフでハンファに3連勝し、エースのリオスなど投手陣の疲労も少なく、勢いに乗ったままシリーズに進出でき、その点では決して不利ではない。しかし、2005年トゥサンはハンファにプレーオフで3連勝したが、韓国シリーズではサムソン相手にまさかの4連敗を喫してしまった。第1戦、2戦と接戦を制し総合力に勝るサムソンが勢いに乗り、第3戦、4戦に大勝し韓国シリーズ4連勝を決めた。トゥサンはこの悪夢を繰り返さないようにしたい。
 
 投手力を見ると、トゥサンにはリオス(22勝)とランデル(12勝)、SKにはレイボーン(17勝)とロマノ(12勝)と、チームの年間勝利数の4,5割を稼いだ外国人投手が2人いる。この強力な外国人先発投手の出来が、韓国シリーズでも明暗を分ける。特にリオスはプレーオフ第1戦でも好投し完封勝利に大きく貢献し、勢いに乗っている。第1戦でのレイボーンとの対決は、今後の展開を左右する大一番となるであろう。
 ただ、3戦目以降の先発だが、SKにはチェ・ビョンニョン(11勝)、ソン・ウンボム(6勝)などが控えているが、トゥサンは3番手以降がやや弱い。プレーオフ第3戦ではあまり公式戦では活躍しなかったキム・ミョンジェ(4勝)が好投し勝利に貢献したため、韓国シリーズでも先発での起用が予定される。またリリーフ陣はSKに軍配が上がり、先発が崩れても右のユン・ギルヒョン、チョ・ウンチョン、左のカ・ドゥギョムなどの中継ぎ陣が充実し、守護神にはアンダースローのチョン・デヒョンが控えている。キム・ソングンの的確な継投策で、公式戦では何度も接戦を制してきた。
 それに対してトゥサンは中継ぎの柱となった高卒新人イム・テフン、先発でも活躍したイ・スンハク、守護神チョン・ジェフンがリリーフ陣としてあげられるが、SKと比べて信頼できる投手が少ない。その違いが年間のチーム防御率(SK:3.24、トゥサン:3.42)に表れている。接戦になればSKが有利だ。だがトゥサンは失策が8球団中最少(73個)とSKと比べ守備力は高いのが長所である。

 両チームの打線は対照的である。SKは8球団最多のチーム本塁打(112本)、トゥサンは8球団最多の盗塁数(161個)が特徴だ。SKは長打力だけでなくチーム盗塁数も136個(2位)と足もあり、チーム得点数は603点(1位)と、大技小技を絡めた野球をしてくる。そのためSKのベテラン捕手パク・キョンワンと、トゥサンの捕手チェ・サンビョンの対決も見ものである。トゥサンにはイ・ジョンウク、コ・ヨンミン、ミン・ビョンホンと30盗塁以上の選手が3人、SKにはチョ・ドンファ、パク・チェサン、チョン・グヌと20盗塁以上の選手が3人そろっている。
 チーム打率は大差がないが(SK:.264、トゥサン:.263)、長打力はSKが上である。公式戦では20本塁打以上の選手こそいなかったが、パク・チェホン(17本)、チェ・ジョン(16本)、パク・キョンワン(15本)、イ・ホジュン(14本)など2ケタ本塁打の選手が5人そろい、上位から下位まで切れ目のない打線となっている。今季は故障に泣かされたが、スプレーヒッターで攻守に存在感のあるイ・ジニョンも出場すれば脅威となる。
 一方トゥサン打線は、コ・ヨンミン、キム・ドンジュ、チェ・ジュンソク以外に一発を期待できる選手が少なく、機動力は高くつながりもあるが、打線の破壊力ではSKにやや見劣りする。そのため、投手陣には最少失点で切り抜けてもらうことが期待される。

 大方の予想では、SKとトゥサンはほぼ互角であるという見方が強い。しかも、公式戦ではトゥサンがSKに10勝8敗と勝ち越している。だが、第5戦以降までもつれ接戦となった際は、総合力に勝るSKが有利になると思われる。SKは球団創立8年目にして初の韓国シリーズ優勝がかかり、選手やファン、関係者たちの期待が高い。またトゥサンは2001年に優勝した時も、公式戦は3位で準プレーオフプレーオフを勝ち上がって韓国シリーズに出場し、サムソンを4勝1敗でやぶって奇跡を起こした。SKの念願の初優勝なるか、それともトゥサンが6年ぶり4度目の優勝を果たすか大いに注目される。
 また、今回試合が行われる仁川・文鶴野球場、ソウル・蚕室野球場は両方とも約3万人の観客が収容できる国内最大級の野球場である。そのため、どの試合にも大勢の観客が集まり大変な盛り上がりが予想される。特に公式戦初優勝を果たしたSKの本拠地・文鶴野球場は、今季大きく観客動員数を増やしたため、韓国シリーズではこれまでにない熱気に包まれるであろう。