DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2019年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  準プレーオフ:ハンファ−サムソン

 2006年と同じ公式戦3位でポストシーズンに進出したハンファに対して、2年連続公式戦で優勝し韓国シリーズへ進み連覇したサムソンは、今季先発投手陣の不振と野手の高齢化による世代交代の遅れもありこれまでの様な戦いができなくなり、4位で何とかポストシーズンへコマを進めた。サムソンのチーム力の低下は誰の目にも明らかであるが、11年連続でポストシーズン進出、過去5年間で4度韓国シリーズへ進出しているため選手たちは短期決戦の経験が豊富で、決して侮ることはできない。
 両チームは2006年韓国シリーズで対戦し、その時は3度延長戦にもつれ込み接戦が続き、サムソンが4勝1敗1分けで何とかハンファを退け、球団史上初の韓国シリーズ連覇を達成した。ハンファとしてはその時のリベンジを果たしたいところだ。今季の直接対決の成績は10勝8敗とサムソンが勝ち越しているが、9月末の3連戦でハンファが3連勝し3位の座をほぼ手中にするなど、勢いはハンファにある。

 先発投手陣であるが、ハンファは第1戦の予告先発リュ・ヒョンジン(17勝)、チョン・ミンチョル(12勝)、セドリック(11勝、元東北楽天)など2ケタ勝利をあげた投手が3人いる。それに対してサムソンは第1戦の予告先発ブラウン(12勝、元阪神)しか2ケタ勝利をあげた投手がおらず、それに続く先発がチョン・ビョンホ(8勝)、マゾーニ(7勝)とかなり見劣りする。ハンファは守護神ク・デソン(元オリックス)が健在だが中継ぎのスペシャリストに恵まれず、キム・インシク監督は若手のヤン・フン、アン・ヨンミョン、ベテランのソン・ジヌ、チェ・ヨンピル、ムン・ドンファンなど先発もできる投手たちをうまくやりくりしてしのいできた。継投の妙は2006年のポストシーズンでもいかんなく発揮され、韓国シリーズではサムソン相手に4勝1敗1分けだったが大健闘したという印象を与えた。
 サムソンは中継ぎの柱クォン・ヒョク、2年連続40セーブ以上の最強守護神オ・スンファンなど質の高い選手はいるが、投手層は以前と比べ薄くなっている。かつては先発に抑えに活躍したイム・チャンヨンも今季は5勝にとどまり、衰えが顕著だ。投手陣ではシーズン防御率(3.54)のハンファが特に先発陣でサムソン(3.71)を上回っている。

 ハンファはキム・テギュンイ・ボムホ、クルーズなどの20本塁打以上の選手が3人そろい、ダイナマイト打線というイメージが強いが、上位打線と下位打線にいい選手が少なく、得点力は思ったよりも高くない(チーム本塁打102本は2位、チーム得点は6位)。主砲キム・テギュンが夏場以降調子を落とし、故障で9月末から公式戦を欠場し続けたのが不安要素だ。また盗塁も8球団中最少(48個)で、足を使った攻撃もなく中心打者が抑えられると極端な得点力不足に陥りやすい。
 同様のことはサムソンにも言える。今季2000本安打を達成し最後まで首位打者争いをした大打者ヤン・ジュンヒョク、今季故障から復活し本塁打、打点の二冠王が確実な長距離法シム・ジョンス、守備の名手だが今季は打撃も好調だったパク・チンマンなど打線の軸はしっかりしているが、ハンファ以上に中軸とその他の打者の差が大きくチーム打率(.254)は8球団中最下位、得点は7位だった。

 投打の成績を見るとハンファがやや上回っていて、特に先発が好投すればサムソンにあまり勝ち目はないように見える。以前までの「守りの野球」ができなくなっているサムソンは、打撃戦に持ち込みヤン・ジュンヒョク、シム・ジョンスなど主軸打者の爆発にかけ勝機を見出すのが一番だろう。終盤1点リードすれば、最強の守護神オ・スンファンが控えている。ハンファは質の高い先発が好投し、キム・テギュン、クルーズなどがあげた得点を小刻みな継投で守り切る戦いが、サムソンへのリベンジを果たす最善の方法であろう。