DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

新外国人選手ロバート・ストック投手と契約

 トゥサンベアースは1月5日、2022年シーズンの新外国人選手としてロバート・ストック投手(32)と契約金10万ドル、年俸40万ドル、インセンティブ20万ドルの総額最大70万ドルで契約した。

 アメリカ合衆国出身の右腕ロバート・ストックは2012年にMLBセントルイスカーディナルスと契約、その後ピッツバーグパイレーツ、シンシナティレッズ傘下のマイナーリーグチームに所属、2018年にサンディエゴパドレスで初めてメジャーリーグに昇格した。2020年はボストンレッドソックスで10試合に登板した。2021年はシカゴカブスとニューヨークメッツの2チーム合計で3試合に登板、0勝2敗、防御率8.00の成績だった。メジャーリーグ4年間の通算成績は55試合、2勝4敗、防御率4.71。マイナーリーグ8年間の通算成績は230試合に登板、23勝14敗17セーブ、防御率3.73。

 

(文責 : ふるりん

2022年 新年のご挨拶

 皆様、明けましておめでとうございます。2022年も当ブログをよろしくお願いいたします。

 2022年は1982年に現在の韓国野球委員会(KBO)によるプロ野球開始から40年と節目の年です。1982年当時は6球団でしたが、2015年までに現在の10球団体制が確立しました。

 レギュラーシーズン開幕は4月2日(土)で10球団が144試合で順位を争い、その後上位5チームによるポストシーズンが開幕、韓国シリーズ優勝チームが年間優勝となります(2021年はKTウィズが初優勝)。9月には中国・杭州にて4年に1度のアジア競技大会が開催され、野球韓国代表は4連覇を狙いますが2014年仁川大会、2018年ジャカルタパレンバン大会と異なりプロ野球のレギュラーシーズンは中断されないことになっています(代表監督などは1月1日時点では未定で、優勝すれば兵役免除の恩典があるため軍へ入隊していない20代前半までの若手選手主体のチーム構成が予想されています)。1年延期され2021年に開催された東京オリンピック野球で韓国代表は4位と結果を残せず、今後の巻き返しのために重要な大会となります。

 2021年シーズン終了後、FA(フリーエージェント)となった選手たちの移籍が例年になく活発で、大きな話題を呼びました。

 

【移籍した2022年FA選手】

ホ・ドファン(捕手) KT→LG

パク・コヌ(外野手) トゥサン→NC

パク・ヘミン(外野手) サムソン→LG

パク・ピョンホ(内野手) キウム→KT

ナ・ソンボム(外野手) NC→キア

ソン・アソプ(外野手) ロッテ→NC

注:1月1日時点で2022年以降の契約が決まった選手のみ。

 

 控え捕手としての経歴が長いホ・ドファンを除くと各チームの中軸として活躍してきた選手たちで、パク・コヌとナ・ソンボムは4年以上かつ総額最大100億ウォン以上の大型契約でした。一線級で活躍できる選手たちは限られており、こうした選手獲得の熾烈な競争は今後も続くかもしれません。

 2022年は大物選手の移籍により勢力範囲が大きく変化する可能性がありますが、例年通り2月1日からプロ野球10球団は開幕前のキャンプに入り、その後練習試合や示範競技などで調整していくと思われます。まだシーズン開幕まで3ヶ月ありますが、当ブログでは様々な情報を皆様にお届けしますので、日々ご覧くださるようお願いいたします。

 

(文責 : ふるりん

2021年 最後のご挨拶

 2021年もDAILY KOREAN PRO BASEBALLをご覧いただきありがとうございました。1年間更新し続けられたのも、ひとえに読者の皆様のおかげです。

 2021年も残念ながら菅コキプロ野球は観客数の制限や無観客試合が続きました。韓国シリーズなどポストシーズンは観客数の制限を条件付きで撤廃しました。正常化に向け2022年以降もこの流れが継続されることを願います。

 また2020年から1年延期された東京オリンピック野球に韓国代表が出場し2008年北京オリンピックに続く優勝を目指すも、直前になっての不祥事による代表選手の交代、選手の実力不足で4位に終わりました。一方でKTウィズが2013年の球団創設から8年でレギュラーシーズン・韓国シリーズ初優勝を果たすなど、時代の変化を感じられました。

 来たる2022年も試合の詳細や最新の情報を皆様にお届けします。今後もご贔屓の程をよろしくお願いいたします。

 

(文責 : ふるりん

FA移籍のソン・アソプ外野手の補償選手はムン・ギョンチャン投手

 ロッテジャイアンツは12月31日、2022年のFA(フリーエージェント)選手でNCダイノスと契約したソン・アソプ外野手の補償選手としてムン・ギョンチャン投手(29)を指名した。なおロッテからNCへはソン・アソプの2021年の年俸5億ウォンの2倍に相当する10億ウォンの補償金も支払われる。

 右腕のムン・ギョンチャンは大学卒業後の2015年にキアタイガーズへ入団、兵役のため軍へ入隊し尚武に所属、除隊後の2018年からリリーフで一軍に定着した。2019年はチーム最多の24セーブを記録、同年はWBSCプレミア12に韓国代表として出場した。2020年シーズン途中の8月にトレードでNCへ移籍し、2021年は35試合に登板、0勝1敗4ホールド、防御率4.94の成績だった。

 

(文責 : ふるりん

 

FA移籍ナ・ソンボム外野手の補償選手はハ・ジュニョン投手

 NCダイノスは12月31日、2022年のFA(フリーエージェント)選手でキアタイガーズと契約したナ・ソンボム外野手の補償選手としてハ・ジュニョン投手(22)を指名した。他にもキアからNCにはナ・ソンボムの2021年の年俸の2倍に相当する補償金15億6000万ウォンが支払われる。

 左腕ハ・ジュニョンは高校卒業後の2018年にキアへ入団、新人の年に一軍で15試合に登板した。2019年は59試合に登板、6勝2敗15ホールドを記録し中継ぎとして活躍した。しかし2020年に肘の手術を受け2021年まで一軍登板がなかった。

 

(文責 : ふるりん

FAホ・ドファン捕手と契約

 LGツインスは12月30日、2022年のFA選手だったホ・ドファン捕手(37)と契約期間2年、契約金2億ウォン、年俸1億ウォンの総額4億ウォンで契約した。

 右打者のホ・ドファンは高校卒業後の2003年にトゥサンベアースへ入団したが2007年に1試合のみ一軍に出場し自由契約となった。2011年よりネクセンヒーローズ(現キウムヒーローズ)と契約、2013年には自身最多の116試合に出場した。その後2015年シーズン途中の4月にハンファイーグルスへトレードで移籍した。2017年シーズン終了後の余剰戦力を対象とした2次ドラフトでSKワイバーンス(現SSGランダース)へ移籍、2019年シーズン終了後にKTウィズへトレードで移籍、どのチームでも控え捕手として起用されてきた。2021年は62試合に出場、打率.276、2本塁打、21打点、0盗塁の成績で、シーズン終了後に初のFAとなった。プロ19年間の通算成績は715試合に出場、打率.214、275安打、10本塁打、115打点、2盗塁。

 

(文責 : ふるりん

FAパク・ピョンホ内野手と契約

 KTウィズは12月29日、2022年のFA(フリーエージェント)選手だったパク・ピョンホ内野手(35)と契約金7億ウォン、年俸総額20億ウォン、オプション3億ウォンの3年総額最大30億ウォンで契約した。

 右打者のパク・ピョンホは高校卒業後の2005年にLGツインスへ入団、長打力はあるも一軍に定着できなかった。2011年シーズン途中の7月にトレードでネクセンヒーローズに移籍すると才能が開花し、2012年から2015年まで4年連続本塁打打点王の個人タイトル二冠、2012、2013年と2年連続シーズンMVP(最優秀選手)を受賞した。2014年仁川アジア競技大会、2015 WBSCプレミア12に韓国代表として出場しともに優勝に貢献した。

 2015年シーズン終了後にポスティングでMLBミネソタツインスに移籍し、2016年には12本塁打を記録するも2017年はツインス傘下のマイナーリーグチームでのみ出場した。2018年よりネクセン(2019年よりキウムヒーローズ)に復帰、ジャカルタパレンバンアジア競技大会に韓国代表として出場、3連覇に貢献した。2019年は4年ぶり5度目(プロ野球史上最多タイ)の本塁打王となり、WBSCプレミア12に韓国代表として出場した。故障により2020年から出場試合が減り、2021年は118試合に出場、打率.227、20本塁打、76打点、0盗塁の成績で、シーズン終了後にFAとなった。韓国でのプロ15年間の通算成績は1314試合に出場、打率.278、1194安打、327本塁打、956打点、59盗塁。

 

(文責 : ふるりん