DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

ポストシーズン速報(11.18)

トゥサンが勝利し1勝1敗に

2020年 韓国シリーズ 第2戦

トゥサン 5-4 NC  (ソウル・高尺)

(勝)フレクセン 1勝  (セーブ)キム・ミンギュ 1S  (敗)ク・チャンモ 1敗

本塁打) トゥサン : キム・ジェホ 1号、フェルナンデス 1号 

 

 初優勝を目指すNCが第1戦で勝利した韓国シリーズ第2戦も、中立地の高尺スカイドームで盛大に開始された。

 

 トゥサンは1回表にNCの先発ク・チャンモから2番チョン・スビンのヒットでチャンスを作るが無得点に終わった。NCは1回裏にトゥサンの先発フレクセンから1番パク・ミヌが四球で出塁するも2番イ・ミョンギの打球が三塁へのライナーで走者もアウトとなった。トゥサンは2回表に6番キム・ジェホへの四球と7番フェルナンデスのヒットでチャンスを作ると、ここでNCの三塁手パク・ソンミンが一塁へ悪送球をしてしまいその間に先制した。さらに1番ホ・ギョンミンの内野ゴロの間に1点を追加した。NCは2回裏に5番パク・ソンミンなどの二塁打でチャンスを作ると、7番クォン・ヒィドンのタイムリーで1点を返したが、1死満塁のチャンスで9番カン・ジンソンが併殺打で同点に追いつけなかった。

 トゥサンは4回表にキム・ジェホのプロ17年目でのポストシーズン本塁打で1点を追加した。NCは4回裏に4番ヤン・ウィジのヒットや四死球で1死満塁とし、8番アルテールの外野フライが犠牲フライになるかと思いきや、三塁走者のヤン・ウィジが本塁で刺殺され無得点に終わった。NCは5回裏にパク・ミヌがヒットで出るも続くイ・ミョンギの打球がトゥサンのショートのキム・ジェホに好捕されてしまい、走者もアウトとなってしまった。さらにNCは6回裏にヤン・ウィジが二塁打でチャンスを作るも、続くパク・ソンミンの打球は投手のフレクセンに当たり一塁のオ・ジェイルがそれを直接捕球しアウト、そして走者もアウトとなってしまった。

 トゥサンは7回表に先頭の8番オ・ジェイルがヒットで出たが、代わったNCの2番手キム・ジンソンは追加点を与えなかった。トゥサンの2番手イ・ヒョンスンと3番手パク・チグクは7回裏を無失点に抑えた。トゥサンは8回表にNCの3番手イム・ジョンホから3番チェ・ジュファンのヒットでチャンスを作ると、代わった4番手イム・チャンミンからキム・ジェホのタイムリーで1点を追加した。トゥサンの4番手イ・スンジンは8回裏を無失点に抑えた。

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4回表に本塁打、8回表にタイムリーを打ったトゥサンのキム・ジェホ http://osen.mt.co.kr/article/G1111476345

 トゥサンは9回表にNCの6番手ムン・ギョンチャンからフェルナンデスの本塁打で1点を追加した。NCは9回裏にトゥサンの5番手イ・ヨンハからアルテール、カン・ジンソンのタイムリーで3点を返したが、代わった6番手キム・ミンギュが相手の反撃を断ちトゥサンが勝利し対戦成績を1勝1敗とした。6回を1失点に抑えたフレクセンは韓国シリーズ初勝利。キム・ミンギュはプロ3年目にしてポストシーズン初セーブ。NCの先発ク・チャンモは7回途中まで3失点に抑えるも、打線が6回までに併殺打を含み5回も同時アウトとなる不運もあり、主導権を握れなかった。NC打線ではヤン・ウィジが3安打と活躍。

 

 韓国シリーズ第3戦は第2戦までと同じく中立地の高尺スカイドームで11月20日18時半から開始される。

 

 

(文責:ふるりん

ポストシーズン速報(11.17)

NC、韓国シリーズ初勝利

 2020年 韓国シリーズ 第1戦

トゥサン 3-5 NC  (ソウル・高尺)

(勝)ルチンスキー 1勝  (セーブ)ウォン・ジョンヒョン 1S  (敗)アルカンタラ 1敗

本塁打) NC : アルテール 1号 

 

 初優勝を狙うレギュラーシーズン1位・NCダイノスと、2連覇で7度目の優勝を狙う プレーオフ勝者・トゥサンベアースとの韓国シリーズ第1戦は、中立地の高尺スカイドームで盛大に開始された。

 

 トゥサンは1回表にNCの先発ルチンスキーから3番フェルナンデスがヒットで出るがチャンスは拡大しなかった。NCは1回裏にトゥサンの先発アルカンタラから先頭の1番パク・ミヌがヒットで出て送りバントで2塁へ進むと、3番ナ・ソンボムのタイムリーで1点を先制した。トゥサンは4回表に先頭のフェルナンデスが四球で出るも4番キム・ジェファンが併殺打に倒れた。するとNCは4回裏に5番パク・ソンミンと7番クォン・ヒィドンへの死球でチャンスを作ると、8番アルテールの韓国でのポストシーズン本塁打で3点を追加した。

 トゥサンは5回表に7番パク・セヒョクへの死球と9番チョン・スビンの二塁打でチャンスを作ると、1番パク・コヌの内野ゴロをとったNCの三塁手パク・ソンミンが送球できず1点を返した。だがフェルナンデスが併殺打に倒れてしまった。トゥサンは6回表にも5番ホ・ギョンミンのヒットとNCの捕手ヤン・ウィジの打撃妨害でチャンスを作ると、パク・セヒョクのタイムリーで1点を返した。さらにこの回代わったNCの2番手キム・ジンソンから8番キム・ジェホの犠牲フライでもう1点を返した。トゥサンは7回表に2番チェ・ジュファンがヒットで出るも、代わったNCの3番手イム・ジョンホがフェルナンデスを併殺打に打ち取り無失点に抑えた。

 トゥサンの2番手パク・チグクは7回裏途中まで追加点を与えなかった。トゥサンは8回表にNCの4番手ホン・ソンミンからホ・ギョンミンがヒットで出るも、代わった5番手イム・チャンミンは無失点に抑えた。NCは8回裏にトゥサンの3番手イ・スンジンから先頭のナ・ソンボムが二塁打でチャンスを作ると、その後3塁まで進みパク・ソンミンの犠牲フライで1点を追加した。6番手ウォン・ジョンヒョンは9回表を三者凡退で締め、NCが2013年の一軍参入以来韓国シリーズで初勝利をあげた。

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NCのナ・ソンボムは4安打1打点 https://newsis.com/view/?id=NISI20201117_0016902767

 

 6回途中まで3失点に抑えたルチンスキーは韓国でのポストシーズン初勝利。ウォン・ジョンヒョンはポストシーズン初セーブ。NC打線ではナ・ソンボムが4安打1打点と活躍。トゥサンでは先発アルカンタラが5回4失点と振るわなかった。3度の併殺打とチャンスを生かしきれなかったトゥサン打線では5番ホ・ギョンミンが3安打と活躍。

 

 韓国シリーズ第2戦は11月18日18時半より高尺スカイドームで監視され、予告先発はNCがク・チャンモ(※15試合・9勝0敗・防御率1.74)、トゥサンがフレクセン(※21試合・8勝4敗・防御率3.01)と発表された。

 

 

(文責:ふるりん

ポストシーズン速報(11.16)

韓国シリーズ:NC-トゥサン、メディアデー開催


 2020年プロ野球ポストシーズンはいよいよ年間優勝を決める韓国シリーズへと入り、レギュラーシーズン優勝・NCと、KTとのプレーオフを勝ち抜いたトゥサンの対戦となった。両チームの韓国シリーズでの対戦は2016年以来4年ぶりの2度目であり、ポストシーズンでは2015年と2017年のプレーオフも合わせて3度すべてトゥサンが勝利している。11月後半に入り、寒冷な気候もあって全試合中立地の室内のソウル・高尺スカイドームで開催される。

 韓国シリーズ開幕を前日に控えた11月15日14時より、高尺スカイドームにて韓国シリーズ恒例のメディアデーが実施された。NCからはイ・ドンウク監督とヤン・ウィジ、パク・ミヌ、トゥサンからはキム・テヒョン監督とパク・セヒョク、イ・ヨンハが出席した。席上で第1戦の予告先発が発表され、NCはルチンスキー(※ 30試合・19勝5敗・防御率3.05)、トゥサンはアルカンタラ(※ 31試合・20勝2敗・防御率2.54)と発表された。

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2020年韓国シリーズ メディアデー http://mksports.co.kr/view/2020/1176301/

 先に4勝したほうが、2020年の年間優勝となる。延長は15回までで決着がつかなかった場合は引き分けで翌日以降に再試合となる。NCは初優勝、トゥサンは2年連続7度目の優勝を狙う。

(※ 2020年レギュラーシーズンの成績。)


【2020年 韓国シリーズ:NCダイノス-トゥサンベアース 日程】

(全試合ソウル・高尺で開催)

第1戦 : 11月17日 18時半

第2戦 : 11月18日 18時半

第3戦 : 11月20日 18時半 ※

第4戦 : 11月21日 14時 ※

第5戦 : 11月23日 18時半

第6戦 : 11月24日 18時半

第7戦 : 11月25日 18時半

※はトゥサンが後攻。他はNCが後攻。 

 

 

【韓国シリーズ 展望】

 2011年の球団創設、2013年から一軍に参入したプロ野球9番目の新興勢力・NCダイノスはレギュラーシーズン初優勝を遂げ、2016年以来となる2度目の韓国シリーズ出場で初優勝を狙う。NCは2014年にポストシーズンに初出場と早く結果を出し、4年前の2016年はレギュラーシーズン2位でプレーオフを勝ち抜いて韓国シリーズに初めて出場したが、勝負操作関与の疑惑による一部の主力選手の不出場もあって4戦全敗で苦杯をなめた。まずNCとしては、2連覇を狙うトゥサンを相手に韓国シリーズ初勝利をあげなくてはならない。

 

 NCの最大の武器はチーム名の「ダイノス(恐竜)」を連想させる強力打線である。チーム得点数(888)、本塁打数(187)、打点数(845)は10チーム中1位で、その中心は正捕手にして33本塁打、チーム最多打点(124)を記録したヤン・ウィジである。ヤン・ウィジは2018年までトゥサンに在籍し2015年、2016年と韓国シリーズ2連覇に貢献しているため、古巣との対決として注目を集めている。また2019年はシーズンの大半を怪我で出場できなかったナ・ソンボムはチーム最多の34本塁打、112打点を記録し完全復活を遂げた。

 快足のイ・ミョンギ、高打率(.345)のパク・ミヌなどが上位でチャンスメーカーとなり、ヤン・ウィジ、ナ・ソンボム、クォン・ヒィドンカン・ジンソンなどの中軸が走者を返し、韓国1年目にして31本塁打・108打点・22盗塁と走攻守すべてにおいて活躍を見せた外国人選手アルテール、20本塁打を記録した左の内野手ノ・ジンヒョク、経験豊富なベテラン内野手パク・ソンミンなどが下位に名を連ね、切れ目のない打線が構成されている。レギュラーシーズンで10本塁打以上の選手が7名と10球団中最多であり、捕手のキム・テグン、内野のモ・チャンミン、外野のキム・ソンウなど控え選手にも実力者がそろっている。

 投手力に関してはトゥサンと比べると強力な先発がそろわずやや弱い印象を受ける。だが第1戦の予告先発を任されたチーム最多勝(19勝)の外国人選手ルチンスキーが軸となり、第2戦以降で先発が予想される外国人選手ライト(11勝)、9月以降先発に定着した20歳の若手ソン・ミョンギ(9勝)、7月までのシーズン前半だけで9勝、防御率1.74と圧倒的な内容を見せた左腕ク・チャンモなど頭数はそろっている。特に10月下旬にようやく一軍へ復帰したク・チャンモが完全復活を遂げると、NCは初優勝に大きく近づくであろう。

 リリーフ陣は全体的に安定性を欠くが、抑えを任されチーム最多の30セーブを記録したウォン・ジョンヒョンを初めとしてキム・ジンソンイム・チャンミンイム・ジョンホムン・ギョンチャンホン・ソンミンなど経験豊富な選手たちがそろっている。特に上位が大混戦となり一時期は開幕直後から保ってきた首位の座から滑り落ちるかと思われたが、9月後半から持ち直し11連勝で優勝をほぼ確実にしたのはリリーフ陣の力も大きかった。打線が大量得点すればそれを維持するだけの経験は十分にある。

 

 準プレーオフでLG,プレーオフでKTをやぶり韓国シリーズに進出したトゥサンは、6年連続出場となる経験値が最大の武器である。第1戦の予告先発はリーグ最多勝(20勝)の外国人選手アルカンタラで、NCのエース格のルチンスキーとの投げ合いが予想される。また10月からポストシーズンにかけて好調を維持している外国人選手フレクセンも第2戦以降の先発が予想される。だが韓国人の先発投手に決め手を欠き、ともにレギュラーシーズンで10勝を記録したチェ・ウォンジュンユ・ヒィグァンプレーオフで先発するもともに早期降板となった。そこで第4戦のロングリリーフで好投し、レギュラーシーズン中も先発で起用された21歳のキム・ミンギュが先発として起用される可能性がある。リリーフ陣に関しては抑えのイ・ヨンハを初めとしてパク・チグクイ・スンジンキム・ガンニュルなど頭数がそろい、細かい継投で主導権を握ることができる。そのため頼みの両外国人選手の先発が機能しなかったときには、リリーフ陣のスクランブル登板も予想される。

 打線に関しては4番打者のキム・ジェファンプレーオフで5打点と好調で、周りを固める外国人選手フェルナンデスオ・ジェイルパク・コヌなどの打者が好調を維持すれば攻撃力に関してNCに大きく見劣りはしない。またポストシーズンでも持ち味を発揮しているオ・ジェウォンなど経験豊富な選手も韓国シリーズでチームの雰囲気を変える働きが期待できる。チョン・スビンなど打撃不振の選手もいるが守備での貢献度も高く、その他キム・ジェホホ・ギョンミンといった近年の3度の韓国シリーズ優勝に貢献した選手たちは健在で、控え選手たちも自身の役割を全うしている。特にヤン・ウィジの後に正捕手となったパク・セヒョクにとっては、韓国シリーズ2連覇を達成して自身の成長を見せる良い機会となるであろう。

 

 戦力やチーム状態を考えるとNCが連戦を重ねてきたトゥサンより優位にあるが、就任2年目のイ・ドンウク監督は韓国シリーズでの采配は初めてである。6年連続で韓国シリーズで采配を振るうキム・テヒョン監督やトゥサンの選手たちの経験が勝るか、それともNCが4年前の雪辱を果たし念願の初優勝を遂げるか。あいにく両チームの本拠地で試合が開催できない異例の事態であるが、大変な社会情勢の中、プロ野球が人々に夢と希望を与える空間であることを証明するため、韓国シリーズでは最高峰の白熱した勝負を期待するしかない。

 

(文責:ふるりん

ユン・ソンファン、自由契約に

 サムソンライオンズは11月16日、ユン・ソンファン投手(39)を自由契約選手とすることを発表した。

 右腕のユン・ソンファンは大学卒業後の2004年、サムソンに入団し新人の年から一軍で中継ぎとして活躍した。だが兵役不正免除が発覚しため軍へ入隊、2007年よりサムソンへ復帰した。先発へ転向し2008年に10勝を記録、2009年に14勝で最多勝の個人タイトルを獲得した。その後もサムソンの先発投手として活躍、2011年から2014年までの韓国シリーズ4連覇にも貢献した。自身は2013年から2017年まで5年連続10勝以上と安定した成績を残した。だが2020年はわずか5試合のみに登板、0勝2敗、防御率5.79の成績で、39歳という年齢もありチームの構想外となったとみられる。プロ17年間の通算成績は425試合に登板、135勝106敗1セーブ28ホールド、防御率4.23。

 

(文責 : ふるりん

ポストシーズン速報(11.13)

トゥサン、6年連続韓国シリーズ出場決定

 2020年 プレーオフ 第4戦

KT 0-2 トゥサン  (ソウル・高尺)

(勝)キム・ミンギュ 1勝  (セーブ)フレクセン 1S  (敗)チョ・ヒョヌ 1敗

本塁打) トゥサン : チェ・ジュファン 1号 

 

 トゥサンの2勝1敗で迎えたプレーオフ第4戦は、中立地の高尺スカイドームに大勢の観客を集め盛大に始まった。

 

 KTは1回表にトゥサンの先発ユ・ヒィグァンから先頭の1番チョ・ヨンホと2番ファン・ジェギュンの連打でチャンスを作るも、3番ロハス二塁打で2塁走者が本塁でアウトとなり無得点に終わった。ユ・ヒィグァンは1回途中で2番手キム・ミンギュに交代した。トゥサンも1回裏にKTの先発ペ・ジェソンから2塁まで走者を進めるが無得点に終わった。ペ・ジェソンは無失点に抑えるも3回裏途中から2番手チョ・ヒョヌに交代した。トゥサンは4回裏に4番キム・ジェファンが振り逃げで出塁すると、代わったKTの3番手の高卒新人ソ・ヒョンジュンから5番チェ・ジュファンの本塁打で2点を先制した。

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トゥサンは4回裏にチェ・ジュファンの本塁打で先制 https://www.yna.co.kr/view/PYH20201113196300013?input=1196m

 キム・ミンギュは5回表まで無失点に抑えた。KTは6回表にトゥサンの3番手イ・スンジンからチョ・ヨンホが四球で出塁するも、2塁への盗塁に失敗しチャンスを作れなかった。ソ・ヒョンジュンは6回裏まで追加点を与えなかった。トゥサンは7回表から4番手フレクセンを登板させた。KTの4番手チュ・グォンは7回裏、5番手キム・ジェユンは8回裏を無失点に抑えた。フレクセンは9回表まで無失点に抑え、トゥサンが完封リレーで勝利し3勝1敗でプレーオフを勝ち抜け、NCとの韓国シリーズ進出を決め、2連覇に挑戦することになった。キム・ミンギュはプロ3年目にしてポストシーズン初勝利、フレクセンは韓国でのポストシーズン初セーブ。

 トゥサンはレギュラーシーズンで3位に終わったが、準プレーオフプレーオフと短期決戦の経験値を活かして勝ち抜き、史上3チーム目となる2015年から6年連続韓国シリーズ進出を決めた。プレーオフのMVP(最優秀選手)には1勝1セーブを記録したフレクセンが選ばれた。一方レギュラーシーズン2位で2015年の一軍参入以降初のポストシーズン進出を果たしたKTは経験不足が出てしまい第3戦の勝利のみに終わり、トゥサンの前に屈し、韓国シリーズ初出場はならなかった。しかしプロ野球10番目の新興球団は一定の成果を出したことで、2010年代の人気上昇によるプロ野球の10球団への拡張が正しかったことを示した。

 

 2020年韓国シリーズ:NC-トゥサンは11月17日より中立地の高尺スカイドームで全試合開催される。なお、両チームは2016年に韓国シリーズで対戦し、トゥサンが4勝0敗で優勝している。

 

 

(文責:ふるりん

リュ・ジヒョン新監督就任

 LGツインスは11月14日、2021年シーズンから指揮をとるリュ・ジヒョン新監督(49)の就任を発表した。契約期間は2年、契約金は3億ウォン、年俸は3億ウォンの総額9億ウォンで契約した。

 リュ・ジヒョン新監督は大学卒業後の1994年にLGへ入団、新人の年からショートのレギュラーとして活躍、韓国シリーズ優勝に貢献し新人王に選ばれた。2004年までの11年間で通算1108試合に出場、1134安打を記録し現役を引退し指導者に転身した。LGでは2005年から守備・走塁コーチなどを務め、野球韓国代表のコーチとして2006 WBCワールドベースボールクラシック)から2018年アジア競技大会まで複数の国際大会に参加し、2018年からLGの首席コーチを務めていた。LGは2020年、ポストシーズン・準プレーオフでトゥサンベアースに敗退、11月6日にリュ・ジュンイル監督の辞任が発表されており、後任には選手時代から25年以上LGに所属しチームを知り尽くしていると思われるリュ・ジヒョンが選ばれた。新監督は自身が選手時代に経験した1994年以来となる韓国シリーズ優勝に導くことが期待される。

 

(文責 : ふるりん

ポストシーズン速報(11.12)

KT、ポストシーズン球団史上初勝利

 2020年 プレーオフ 第3戦

KT 5-2 トゥサン  (ソウル・高尺)

(勝)クエバス 1勝  (敗)アルカンタラ 1敗

本塁打) トゥサン : オ・ジェウォン 1号、キム・ジェファン 1号 

 

 トゥサンが第2戦まで2勝し韓国シリーズまであと1勝としたプレーオフ第3戦は、11月10日の第2戦から1日おいて同じ中立地の高尺スカイドームで盛大に始まった。

 

 KTは1回表にトゥサンの先発アルカンタラから先頭の1番チョ・ヨンホがヒットで出塁するも、2塁への盗塁に失敗してしまった。その後2番ファン・ジェギュンが二塁打でチャンスを作るも得点できなかった。トゥサンは3回裏にKTの先発クエバスから先頭の7番キム・ジェホが内野安打で出塁し送りバントで2塁へ進むも無得点だった。KTは4回表に先頭の5番カン・ベッコが二塁打で出て送りバントで3塁へ進むも、またも先制のチャンスを逃した。KTは6回表にチョ・ヨンホの二塁打でまたもチャンスを作り、3番ロハスが敬遠で歩かされまたも得点できなかった。

 トゥサンは6回裏に9番パク・コヌが内野安打で出塁し送りバントで2塁へ進むも、こちらも得点できなかった。KTは7回表に先頭のカン・ベッコがヒットで出塁するもまたも得点にならなかった。だがKTは8回表にファン・ジェギュンへの四球、ロハスの安打で2死1,3塁とまたもチャンスを作り、4番ユ・ハンジュンのタイムリーで1点を先制しようやく均衡を破った。さらにこの回代わったトゥサンの2番手ホン・ゴンヒィから相手のパスボール、7番ペ・ジョンデのタイムリー、3番手パク・チグクから8番チャン・ソンウのタイムリーで計4点を追加した。

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KTは8回表にユ・ハンジュンのタイムリーで先制 https://www.yna.co.kr/view/PYH20201112239600013?input=1196m

 トゥサンは8回裏に8番オ・ジェウォンの本塁打で1点を返した。KTは9回表にトゥサンの4番手ハム・トクチュから先頭のチョ・ヨンホがヒットで出塁したが、代わった5番手キム・ガンニュルと6番手イ・スンジンは追加点を与えなかった。トゥサンは9回裏にKTの2番手チュ・グォンから4番キム・ジェファンの本塁打で1点を返したが、KTが2015年の一軍参入以来ポストシーズン初勝利をあげ、プレーオフの決着は第4戦以降に持ち越された。8回を1失点に抑えたクエバスがポストシーズン初勝利。KT打線ではチョ・ヨンホとカン・ベッコが3安打と活躍。一方トゥサンは打線がつながらず本塁打の2点のみに抑えられ、8回途中まで3失点のアルカンタラの力投に報いることはできなかった。

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ポストシーズン初勝利をあげたKTのクエバhttps://www.news1.kr/photos/details/?4477802

 

 プレーオフ第4戦は11月13日18時半から高尺スカイドームで開催され、予告先発はトゥサンがユ・ヒィグァン(※27試合・10勝11敗・防御率5.02)、KTがペ・ジェソン(※26試合・10勝7敗・防御率3.95)と発表された。トゥサンが勝てば11月17日からNCとの韓国シリーズに出場し、KTが勝つか延長15回で引き分けの場合決着は第5戦(11月15日に予定)に持ち越しとなる。

※は2020年レギュラーシーズンの成績。

 

(文責:ふるりん