DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

ポストシーズン速報(10.10)

2019年 準プレーオフ 第4戦 キウムが逆転勝ちでプレーオフ進出決定


キウム 10-5 LG  (ソウル・蚕室)
(勝)イ・ヨンジュン 1勝  (敗)チャ・ウチャン 1敗
本塁打) キウム : パク・ピョンホ 3号  LG : ペゲーロ 2号

 

 対戦成績をキウムの2勝1敗として始まった準プレーオフ第4戦は、LGの本拠地・蚕室野球場で開始された。

 

 キウムは1回表にLGの先発イム・チャンギュから3番イ・ジョンフの犠牲フライで1点を先制し、4番パク・ピョンホの準プレーオフ3本目となる本塁打で1点を追加した。LGは1回裏にキウムの先発チェ・ウォンテから4番キム・ヒョンスのタイムリーで1点を返した。LGは2回裏に6番ペゲーロ(元東北楽天)の2試合連続本塁打で2-2の同点に追いつくと、代わったキウムの2番手キム・ソンミンから1番イ・チョヌンのタイムリーで3-2と逆転し、2番オ・ジファンの犠牲フライで1点を追加した。キウムは3回表にLGの2番手チン・ヘスから3番イ・ジョンフのタイムリーで1点を返した。

 LGは4回裏にキウムの3番手アン・ウジンから相手のエラーで1点を追加した。キウムの4番手ヤン・ヒョンは追加点を与えなかった。LGは5回裏にキウムの5番手ユン・ヨンサムから追加点のチャンスを作るも、6番手ハン・ヒョンヒィが追加点を与えなかった。キウムは6回表にLGの3番手キム・デヒョンからチャンスを作ると、代わった4番手チャ・ウチャンから代打パク・トンウォンの2点タイムリーで5-5の同点に追いついた。キウムの7番手イ・ヨンジュンは6回裏を無失点に抑えた。

 キウムは7回表にチャ・ウチャンからチャンスを作ると、代わった5番手の高卒新人チョン・ウヨンから5番サンズのタイムリーで6-5と逆転した。LGは7回裏にキウムの8番手キム・ドンジュンからペゲーロが安打で出塁するも、代わった9番手チョ・サンウは無失点に抑えた。キウムは8回表にチョン・ウヨンから7番キム・ハソンのタイムリーで2点を追加すると、代わったLGの6番手イ・ウチャンからチャンスを拡大し、7番手ソン・ウンボムからパク・ピョンホのタイムリーと相手のエラーでもう2点を追加した。チョ・サンウは8回裏も無失点に抑えた。

 LGの8番手ぺ・ジェジュンは9回表に追加点を与えなかった。10番手オ・ジュウォンは9回裏に相手の反撃を断ち、キウムが逆転勝ちで準プレーオフの対戦成績を3勝1敗とし、2年連続のプレーオフ進出を決めた。イ・ヨンジュンはプロ6年目にしてポストシーズン初勝利。キウム打線ではパク・ピョンホが3安打1本塁打2打点と活躍し、第1戦の決勝本塁打など印象的な活躍もあり準プレーオフのMVP(最優秀選手)を受賞した。

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プレーオフMVPを受賞したキウムのパク・ピョンホ(https://sports.news.naver.com/kbaseball/news/read.nhn?oid=018&aid=0004487844 より)。

 

 2016年など過去の準プレーオフ5回をすべて勝ち抜きプレーオフに進出したLGだったが、3年ぶりのポストシーズンで初めて準プレーオフ敗退となった。打線は活発だったがリリーフの柱となるコ・ウソクなど若手が経験不足で、チャ・ウチャンをNCとのワイルドカード決定戦から先発だけでなくリリーフにも起用したが第4戦で限界を迎えてしまい終盤に失点を重ねた。LG打線ではペゲーロが3安打1本塁打1打点、9番チョン・ジュヒョンが3安打と活躍。

 

 2年連続でSK(レギュラーシーズン2位)とキウムの対戦となったプレーオフは、10月14日18時半よりSKの本拠地・仁川SK幸福ドリーム球場で開始となる。

 

(文責:ふるりん

ポストシーズン速報(10.9)

2019年 準プレーオフ 第3戦 LG逆転勝ちで1勝2敗に


キウム 2-4 LG  (ソウル・蚕室)
(勝)チン・ヘス 1勝  (セーブ)コ・ウソク 1敗1S  (敗)オ・ジュウォン 1敗
本塁打) LG : チェ・ウンソン 1号、ペゲーロ 1号

 

 キウムが第1戦,2戦と勝利した準プレーオフ第3戦は、舞台をLGの本拠地・蚕室野球場に移して盛大に始まった。

 キウムは1回表にLGの先発ケリーから2番イ・ジョンフが安打で出塁し、相手の暴投の間に2塁へ進むと4番パク・ピョンホのタイムリーで1点を先制し、2回表には7番イ・ジヨンと8番キム・ギュミンの連打でチャンスを作り、1番ソ・ゴンチャンのタイムリーで1点を返した。LGは2回裏にキウムの先発イ・スンホから5番チェ・ウンソンと7番ユ・ガンナムの四球でチャンスを作り、8番チョン・ジュヒョンのタイムリーで1点を返した。

 LGは4回裏にチェ・ウンソンのポストシーズン本塁打で2-2の同点に追いつき、5回裏に代打オ・ジファンの四球や送りバントで逆転のチャンスをつくった。ここでキウムは2番手ヤン・ヒョン、3番手イ・ヨンジュンの継投で無失点に抑えた。LGは6回裏にキウムの4番手キム・ドンジュンからチェ・ウンソンが安打で出塁したが無得点に終わった。キウムは7回表にLGの2番手ソン・ウンボムから先頭のイ・ジヨンが安打で出るも、代わった3番手チン・ヘスが無失点に抑えた。するとLGは7回裏にキウムの5番手オ・ジュウォンからチョン・ジュヒョンが二塁打と相手のエラーで3塁まで進むと、オ・ジファンの犠牲フライで勝ち越し3-2と逆転した。

 LGの4番手の高卒新人チョン・ウヨンは8回表途中から登板し無失点に抑えた。LGは8回裏にキウムの6番手キム・サンスから途中出場の3番ペゲーロ(元東北楽天)の本塁打で1点を追加した。キウムは9回表にLGの5番手コ・ウソクから5番キム・ハソンへの四球、代打ソン・ソンムンへの死球送りバントで2,3塁のチャンスを作るも、ここはコ・ウソクが抑えLGが逆転勝ちで準プレーオフ初勝利をあげ、対戦成績を1勝2敗とし決着は第4戦以降となった。

 チン・ヘスはプロ15年目にしてポストシーズン初勝利、コ・ウソクはプロ3年目にしてポストシーズン初セーブなど、6回を2失点に抑えた先発ケリーなどLGは投手陣が機能した。敗れたキウムは先発イ・スンホが5回途中で降板し継投も機能せず、打線も3回表以降沈黙した。

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ポストシーズン初勝利をあげたLGのチン・ヘス。

 

 

 準プレーオフ第4戦は10月10日18時半より蚕室野球場で開始され、予告先発はLGがイム・チャンギュ(※ 30試合・3勝5敗2ホールド・防御率4.97)、キウムがチェ・ウォンテ(※ 27試合・11勝5敗・防御率3.38)と発表された。

 

※ 2019年レギュラーシーズンの成績。

 

(文責:ふるりん

ポストシーズン速報(10.8)

プレーオフ(キウム-LG):第3戦 予告先発

 キウムが2勝した準プレーオフ第3戦は10月9日14時よりLGの本拠地・蚕室野球場にて開始される。予告先発キウムイ・スンホ(※ 23試合・8勝5敗・防御率4.48)、LGケリー(※ 29試合・14勝12敗・防御率2.55)と発表された。キウムが勝利すればレギュラーシーズン2位・SKとのプレーオフ(10月14日に第1戦を予定)へ進出し、LGが勝利すれば決着は10月10日の第4戦以降に持ち越される。
 
※ 2019年レギュラーシーズンの成績。

 

(文責:ふるりん

ポストシーズン速報(10.7)

プレーオフ第2戦 キウム、延長10回裏サヨナラ勝ちで2勝目


2019年 準プレーオフ 第2戦


LG 4-5 キウム  (ソウル・高尺)
(勝)チョ・サンウ 1勝  (敗)ソン・ウンボム 1敗
本塁打) LG : ユ・ガンナム 1号  キウム : パク・ピョンホ 2号

 

 第1戦でキウムがサヨナラ勝ちをおさめた準プレーオフ第2戦は、第1戦と同じく高尺スカイドームで盛大に開始された。

 

 LGは1回表にキウムの先発ヨキシュから2番キム・ミンソンと3番イ・ヒョンジョンのタイムリーでチャンスを作ると、4番キム・ヒョンスのタイムリーで1点を先制した。さらに2回表には8番チョン・ジュヒョンへの四球、9番の大卒新人ク・ボンヒョクの安打、1番イ・チョヌンへの四球などで満塁として、キム・ミンソンへの押し出しの四球で1点を追加し、3回表に5番チェ・ウンソンと6番パク・ヨンテクの安打でチャンスをつくり7番ユ・ガンナムのタイムリーでもう1点を追加してヨキシュをノックアウトした。キウムは3回裏にLGの先発チャ・ウチャンから9番キム・ヘェソンがようやくチーム初安打を記録するも無得点に終わった。

 キウムの2番手アン・ウジンは4回表途中まで無失点に抑え、3番手イ・ヨンジュンは打者一人を抑えた。キウムは4回裏に2番サンズが四球で出塁するがチャンスへと拡大しなかった。LGは6回表にキウムの4番手ユン・ヨンサムからイ・チョヌンが四球で出塁すると、ここでキウムは5番手キム・ドンジュンに交代させ追加点を防いだ。キウムは6回裏にキム・ヘェソン、1番ソ・ゴンチャンのヒットでチャンスを作り、2番イ・ジョンフのタイムリーで1点を返した。LGは7回表にキウムの6番手ハン・ヒョンヒィからユ・ガンナムの本塁打で1点を追加した。

 キウムは7回裏に先頭の途中出場の7番イ・ジヨンが二塁打でチャンスを作るも無得点に終わった。LGは8回表にキウムの7番手キム・ソンミンからイ・チョヌンの安打などでチャンスを作るも、代わった8番手ヤン・ヒョンは申告敬遠で満塁として後続を断ち追加点を与えなかった。キウムは8回裏にLGの2番手キム・デヒョンからイ・ジョンフが四球で出塁すると、4番パク・ピョンホの2試合連続本塁打で2点を返した。LGの3番手の高卒新人チョン・ウヨンは無失点に抑えた。キウムの9番手チョ・サンウは9回表を無失点に抑えた。

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8回裏、パク・ピョンホの2試合連続本塁打でキウムは1点差と追い上げる。

 キウムは9回裏にLGの4番手コ・ウソクから代打ソン・ソンムンが安打で出塁し送りバントなどで3塁まで進めると、ソ・ゴンチャンのタイムリーで4-4の同点に追いついた。さらに満塁とサヨナラ勝ちのチャンスを作るも、代わったLGの5番手ソン・ウンボムがここは抑え試合は延長戦に突入した。チョ・サンウは10回表も無失点に抑え、キウムは10回裏にソン・ウンボムから5番キム・ハソンが安打で出塁し、送りバントで2塁へ進めると、代わったLGの6番手チン・ヘスが悪送球によりさらに3塁へ進んだ。ここで途中出場の7番チュ・ヒョサンの打球は二塁手へのゴロとなるも本塁への送球が間に合わず3塁走者が生還し、キウムが第1戦に続いて2試合連続でサヨナラ勝ちとなり、レギュラーシーズン2位・SKとのプレーオフ進出まであと1勝とした。

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9回表から10回表まで無失点に抑えたキウムのチョ・サンウ。

 キウムは先発ヨキシュが3回途中3失点で降板したが、細かい継投で追加点を1点に防ぎ勝利を手繰り寄せた。9回表から10回表まで無失点に抑えたチョ・サンウは2014年韓国シリーズ以来5年ぶりのポストシーズンでの勝利。第1戦のウィルソンに続いて第2戦のチャ・ウチャンも7回1失点と先発が好投するも、ポストシーズンでの大舞台の経験に乏しいコ・ウソクなどの若手のリリーフ陣がリードを守れなかった。

 

 準プレーオフ第3戦は舞台をLGの本拠地・蚕室野球場に移し、10月9日14時より開始される(9日は水曜日だが開天節の休日)。

 

 

(文責:ふるりん

ポストシーズン速報(10.6)

プレーオフ第1戦 キウム、パク・ピョンホの本塁打でサヨナラ勝ち


2019年 準プレーオフ 第1戦


LG 0-1 キウム  (ソウル・高尺)
(勝)オ・ジュウォン 1勝  (敗)コ・ウソク 1敗
本塁打) キウム : パク・ピョンホ 1号

 

 2019年プロ野球ポストシーズン・準プレーオフはレギュラーシーズン3位・キウムと、NCとのワイルドカード決定戦で勝利したLGとの対決となり、第1戦はキウムの本拠地・高尺スカイドームで盛大に始まった。

 

 キウムは1回裏にLGの先発ウィルソンから2番キム・ハソンがチーム初安打で出塁するがチャンスを拡大できなかった。LGは2回表にキウムの先発ブリガム(元東北楽天)から4番キム・ヒョンスが四球で出塁するも後が続かなかった。キウムは2回裏に5番サンズと7番イ・ジヨンの安打でチャンスを作るも生かせなかった。キウムは3回裏に先頭の1番ソ・ゴンチャンが安打で出塁するも、2番キム・ハソンは併殺打に倒れた。

 キウムは4回裏にサンズ、6番キム・ウンビンの連打で2,3塁とチャンスを作るも、ここでも無得点に終わった。5回裏にはキム・ハソンが安打で出塁するも、2塁への盗塁に失敗しチャンスとはならなかった。6回裏にはサンズが3打席連続安打と猛打を見せるも、これまたチャンスとはならなかった。LGは7回表に代打パク・ヨンテクがようやくチーム初安打で出塁するも、ここで代走のシン・ミンジェが牽制死してしまった。この回5番チェ・ウンソンがヒットで出塁すると、キウムは2番手チョ・サンウを登板させ無失点に抑えた。

 ウィルソンは7回裏を三者凡退に抑え好投を続けた。LGは8回表にキウムの3番手キム・サンスから先頭の7番キム・ミンソンが四球で出塁したが、8番ユ・ガンナムがバントに失敗し併殺となりチャンスに拡大できなかった。キウムは8回裏にキム・ハソンが四球で出塁したが、ウィルソンにより牽制死となりこれまた無得点に終わった。LGは9回表にキウムの4番手オ・ジュウォンから3番イ・ヒョンジョンが死球で出塁したが、ここも無得点に終わった。

 キウムは9回裏にLGの2番手コ・ウソクから4番パク・ピョンホが初球をセンターバックスクリーンへと飛ばし、準プレーオフ第1戦でサヨナラ勝ちをおさめた。オ・ジュウォンは2014年プレーオフ以来のポストシーズンでの勝利。キウム打線ではサンズが3安打と活躍。一方LGは先発ウィルソンが8回無失点と好投するも打線が沈黙してしまった。

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9回裏にサヨナラ本塁打を打ったキウムのパク・ピョンホ(https://sports.news.naver.com/kbaseball/news/read.nhn?oid=410&aid=0000630405 などより)。

 

 準プレーオフ第2戦は10月7日18時半より高尺スカイドームで開始され、予告先発はキウムがヨキシュ(※ 30試合・13勝9敗・防御率3.30)、LGがチャ・ウチャン(※ 29試合・13勝8敗・防御率4.12)と発表された。

 

(文責:ふるりん

準プレーオフ:キウム-LG 展望

 2019年ポストシーズン・準プレーオフはキウムとLGの対戦となった。レギュラーシーズンでの対戦は9勝7敗とキウムが勝ち越した。

  

 2019年シーズン、ネクセンタイヤからキウム証券へとメインスポンサーが交代したことにより改称されたキウムヒーローズは、就任3年目のチャン・ジョンソク監督のもと、投打ともに戦力がさらに充実しトゥサン、SKとの熾烈な優勝争いをレギュラーシーズンの終盤まで続けた。結局3位だったが、勝率.601(86勝57敗1分)でトゥサン、SKとは2ゲーム差と実力差は小さかった。

 先発投手陣では第1戦の予告先発となったブリガム(元東北楽天)、もう一人の外国人投手で左腕のヨキシュが軸となり、ともにレギュラーシーズンではチーム最多の13勝を挙げている。また韓国人では最多の11勝を記録した22歳のチェ・ウォンテも先発を任されると思われる。第4戦以降では2018年のポストシーズンに出場した20歳の左腕イ・スンホが先発を任されるかもしれない。

 キウム投手陣はリリーフ陣の層が厚い。プロ野球新記録のシーズン40セーブを記録した経験豊富なキム・サンス、ハン・ヒョンヒィ、ユン・ヨンサムなどの右腕、キム・ソンミンなどの左腕の中継ぎが充実している。抑えも右のチョ・サンウ、左のオ・ジュウォンと状況に応じてダブルストッパー体制を取るとみられる。ポストシーズンではレギュラーシーズン以上の細かい継投が必要な場面が多いだけに、キウムはリードすれば優位に試合を進めやすいはずである。

 キウム打線は2019年シーズン、10球団1位の打率(.282)、得点(780)と破壊力十分だった。その中軸は本塁打王(33本)の主砲パク・ピョンホ、打点王(113)の外国人選手サンズであり、その前後を21歳の安打製造機(打率.336)のイ・ジョンフ、俊足強打(33盗塁・19本塁打)のショートのキム・ハソン、ベテランの巧打者ソ・ゴンチャン、意外な一発のあるの捕手イ・ジヨンなどが固め、上位から下位まで切れ目のない打線が組まれている。

 

 

 NCとのワイルドカード決定戦を1試合だけで終えられたLGはレギュラーシーズン4位(勝率.552)で、3位キウムとの差は7ゲームあったが、9月以降も調子を落とさずポストシーズンに出場することができた。

 先発投手陣はともにチーム最多の14勝を記録したウィルソン、ケリーの両外国人投手と、韓国人最多の13勝を記録した左腕チャ・ウチャンが軸となる。準プレーオフでは第1戦のウィルソンだけではなく、第2戦(10月7日)のチャ・ウチャン、第3戦(9日)のケリーもすでに予告先発として発表されている。ケリーはワイルドカード決定戦(10月3日)から中5日の登板となりそうだが、この3名以外の先発投手の人材が弱く、第4戦以降ではレギュラーシーズン終盤で先発に回ったイム・チャンギュやペ・ジェジュンなどの起用が予想される。

 リリーフ陣では、21歳にして守護神に成長したコ・ウソク(35セーブ)が柱となる。19歳の高卒新人チョン・ウヨン、22歳のキム・デヒョンなどの若手や経験豊富な右腕のソン・ウンボム、左のワンポイント要員のチン・ヘスなどの中継ぎ陣はいるが、キウムと比べて層が薄い。

 打線もキウムと比べて長打力は見劣りするが、チャンスメイカーのイ・チョヌンやチョン・ジュヒョンがお膳立てし、4番打者キム・ヒョンスをはじめとしてイ・ヒョンジョン、チェ・ウンソン、キム・ミンソンなどの中軸打者はチームバッティングに徹してつながりを重視している。7月に入団した外国人選手ペゲーロ(元東北楽天)は9月以降韓国に適応して豪快な本塁打を見せただけでなく打点を稼ぎ、相手投手陣の新たな脅威となった。故障を抱えたショートのオ・ジファンの代役としては、ワイルドカード決定戦で活躍した大卒新人ク・ボンヒョクがつとめると思われ、大きな損失はない。

 

 

 戦力的、特に攻撃面ではキウムが優位に立つが、サムソンを韓国シリーズ4連覇に導くなどポストシーズンでの指揮が豊富なLGのリュ・ジュンイル監督の采配が勝負の局面を変えるかもしれない。ソウル特別市を本拠地とする近場のライバル同士の熱戦に期待したい。

 

(文責:ふるりん

 

準プレーオフ:キウム-LG、メディアデー開催  第1戦の予告先発発表

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2019年準プレーオフ・メディアデー(https://sports.news.naver.com/kbaseball/news/read.nhn?oid=079&aid=0003277199 より)。

 

 2019年プロ野球ポストシーズンは準プレーオフへと入り、レギュラーシーズン3位・キウムと、NCとのワイルドカード決定戦に勝利したLGの対戦となった。キウムは2年連続のポストシーズン出場で、過去のポストシーズンでの対戦は、2014年プレーオフ、2016年準プレーオフでの1勝1敗である。

 準プレーオフを前日に控えた10月5日14時より、キウムの本拠地・高尺(コチョク)スカイドームポストシーズン恒例のメディアデーが実施され、キウムからはチャン・ジョンソク監督とオ・ジュウォン、イ・ジョンフ、LGからはリュ・ジュンイル監督とキム・ヒョンス、チャ・ウチャンが出席した。第1戦の予告先発キウムブリガム(※28試合・13勝5敗・防御率2.96)、LGウィルソン(※30試合・14勝7敗・防御率2.92)と発表され、外国人選手どうしの対決となった。

 先に3勝したほうが、10月14日(予定)からのプレーオフに出場、レギュラーシーズン2位・SKと10月22日(予定)からの韓国シリーズ出場権(レギュラーシーズン1位・トゥサン-プレーオフ勝者)をかけて戦う。

※ ( )内は2019年レギュラーシーズンの成績。


【2019年 準プレーオフ LG-キウム:日程】

第1戦 : 10月6日  14時   ソウル・高尺
第2戦 : 10月7日  18時半  ソウル・高尺
第3戦 : 10月9日  14時半  ソウル・蚕室
第4戦 : 10月10日 18時半  ソウル・蚕室
第5戦 : 10月12日  14時    ソウル・高尺

 

(文責:ふるりん